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2010/03/10

台湾トロッコめぐり(その1)

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 台湾はトロッコ(五分車/小火車)の島。九州ほどの大きさなのに観光用トロッコが私の知るところ8か所にあります。うち、砂糖きびや糖蜜を運んでいた糖業用軌道だったのが5か所、森林軌道だったのが2か所、鉱山軌道だったのが1か所です。りっぱな鉄道である阿里山森林鉄道以外にもこれだけあるわけです。

 いずれも、もとは仕事で使っていたトロッコを観光用に転用したもの。どれもそこそこの長さがあり、途中には踏切があったりします。免許の関係でトロッコを自由に運行できない日本では味わえないおもしろさがあります。そこで、2回に分けて紹介しちゃいます。

 1回目は、糖業用軌道のトロッコ。台湾は日本の植民地だった時代からサトウキビによる製糖業が盛んで、刈り取ったサトウキビや、工場で生産した製品などを運ぶための糖業用鉄道も発達していました。1982年までは一部で旅客営業もされていたのですが、バスやトラックが発達したため、現在ではほとんど使われていません。その使われなくなった線路を使ってトロッコを走らせるというわけです。

 ちなみに製糖用のトロッコは、どこでも(たぶん)半国営の台湾糖業という会社が運行しているようです。


渓湖糖廠のトロッコ

 まずは台湾中西部の渓湖という町にある渓湖糖廠(製糖工場)。2010年1月30日に行ってきました。

 渓湖糖廠の場所はここ。クリックすると大きな地図に切り替わります。切り替えるとなぜかポインタがなくなってしまうのですが、十字のところがそうなので、拡大すればほぼ正確な場所がわかります。渓湖のバスターミナルから彰水路を南へ10分程度歩いたところの進行方向左側(地図の十字が右側になっていたら、それは表示上のずれ)。

 渓湖は、台湾国鉄の駅がある員林や彰化から30分に1本程度バスがあります。員林からだと30分、彰化からだと50分程度。このほか本数は少なくなりますが台湾第3の都市である台中の市街や高速鉄道(新幹線)台中駅からもバスの便があります。バスはいずれも「員林客運」が運行しています。時刻表などはここから。私は、行きは高速鉄道台中駅からバスに乗りました。1時間強で73元(205円)。帰りは員林までバスで29元(81円)。どのバスも行き先が渓湖とは限りません。渓湖は途中なので行き先には「渓湖」と書いていないこともあります。高速鉄道なら車内誌に各駅からのバス路線図があるので、それを眺めておいたり、バスターミナルなら窓口で(筆談で)聞いておけばスムーズです。念のためバスの運転手さんにも行き先を確認しておくとよいでしょう。

 ちなみに台湾のバスは、乗り場を探すのがちょっと難しい。高速鉄道台中駅は構内にバス乗り場があるのですが、渓湖を通るバスはなぜか時刻表が掲示してある乗り場とは別の乗り場に停車します。超能力でもない限りわからないので、バス乗り場の近くで係員の人を探して「員林客運 往渓湖」(員林バスで渓湖まで)と書いた紙を見せることをお勧めします。また員林や彰化のバス乗り場は駅からちょっと離れています(台中もたぶんそう)。彰化は駅の東側を南北に走る大通りを南に向かい右側。員林は駅の東側を北に5分ほど向かい、ちょっと右に入ったところ。旅慣れている人なら行き交うバスを眺めながら探り当てられそうですが、街の人に「員林客運」と聞きながら探せば確実に見つかるはず。

 なお台湾のバスは現金ではお釣りがでません(台湾に限らず海外のバスはお釣りが出ないのがめずらしくない)。台北の地下鉄・バス用ICカードが全国で使えるようになるという話もあるらしいのですが、それまではターミナルではあらかじめきっぷを買い、そのほかのところでは小銭をたくさん用意しておいたほうがいいと思います。

 渓湖糖廠のトロッコは、土日休日だけ運行で9時、10時10分、11時20分、13時、14時10分、15時20分、16時30分の1日6回。このうち11時20分と14時10分は蒸気機関車がトロッコを引くのが売り物。料金はどれでも大人1人100元(281円)。

 トロッコ列車はこんな感じ。

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 機関車はサトウキビ列車を引いていたもの。客車は、サトウキビを乗せていた貨車の真ん中にベンチを置いて作ったと思われるもの。これで往復7km、住宅や畑の中を時速15kmほどで45分かけて走ります。おそらく現役当時もさほど変わらない速度で走っていたのでしょう。今となっては実用的とはいえないのですが、風を受けながらゆられていると、当時の情景が眼に浮かぶような、いい気分になってきます…。

 20分弱で折り返し地点に到着。

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 ここのおもしろいところはトロッコが道路上に停まること。お客さんが売店で買い物したり、機関車をトロッコの前後に付け替える間は、踏切を使って道路に車が入ってこれないようにするしくみ。

 で、10分ほど停まったあとに、出発点へと折り返します。

 ちなみに11時20分と14時10分の蒸気機関車はこれ。時間が合うならぜひ蒸気機関車に乗りたいところですね…。

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 なおトロッコが発着する糖廠は、現在は操業していないようす。その代わり今は動いていない工場の中を見学できるようです。


蒜頭糖廠のトロッコ

 2010年1月28日に行ったときの報告です。場所はここ。

 台湾国鉄の停まる嘉義の街からバスで30分ほどのところ。また高速鉄道の嘉義駅からは4kmほど。バスの便はないのですがタクシーで10分弱、150元(420円)程度で行けると思います。高速鉄道を使えば台北からいちばん行きやすい糖業用観光トロッコといえるでしょう。

 私は、行きは嘉義の街から嘉義客運のバスに45分ほど乗り蒜頭の町まで行き、そこから30分ほど歩いたのですが、これは遠回り。嘉義縣公車(県営バス?)の雙渓口/長庚醫院行きに乗り、糖廠バス停で降りると目の前。53元、149円です。嘉義縣公車は嘉義駅前にバス停があるはずですが、帰りにしか乗らなかったので正確な場所はわかりません…。嘉義縣公車の時刻表などはこちら

 トロッコの発車は毎日10時と15時。料金は100元(281円)。

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 こちらも工場の敷地を出て折り返すのですが、高速鉄道に近づく方向に走るので、運が良ければ遠くの高架を走る高速鉄道(車両は日本の新幹線と同じ)を眺められます。また、こちらの工場は中に小学校があるほど大きく、帰りにその中をスイッチバックしながら8の字型に走るのも楽しめます。

 こちらが発着場所。

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 日本植民地時代からの工場らしく、おそらく植民地時代からの駅舎や、間違いなく植民地時代からの防空壕が印象的でした。


烏樹林休閒園區のトロッコ

 2010年1月29日に行きました。場所はここ。

 台湾国鉄の新営駅の目の前にある新営客運ターミナルからバスで15分ほどの烏樹林バス停がもより。運賃は23元(65円)。そこから乗ってきたバスの進行方向右手の道を20分ほどまっすぐ歩いたところです。あんまりバスの本数は多くないので、事前に調べておかれるとよいでしょう。新営客運の時刻表はこちら
(右と左を間違っていました…。ごめんなさい。2011年11月15日追記)

 運行は、平日が10時と14時半、土曜休日が9時30分から16時30分までの毎時30分。このうち土曜休日の10時30分はSLになるようです。料金は100元(281円)。

 ここももとは製糖工場だったと思うのですが、今はおもかげがそんなになく、レクリエーションかピクニックを意識した場所になっているようでした。ちなみに糖業用トロッコを観光用に使うというのはここが発祥。ここで成功したのをほかの工場がまねたという歴史があるようです。

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 20分ほどかけて行く折り返し点は、売店になっています。私は平日14時半からの便に乗ったのですが、お客さんは4人。ちょっと売店の人もさびしげな感じでした。

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新営糖廠のトロッコ

 2010年1月29日に行きました。場所はここ。

 台湾国鉄の新営駅から歩いて20分ほどのところ。こちらは土曜休日の9時から16時、毎時ちょうど発。私が行ったのは金曜だったのですが、たまたま14時発の便に団体予約が入っていたようで、それに便乗できました。料金は100元(281円)。

 トロッコはこんな感じ(トップの写真も)。

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 ここの魅力は、長い間トロッコに乗っていられるところ。行きが30分、折り返し点で22分停まって、帰りが30分。合計1時間22分楽しめちゃいます。大きな鉄橋も渡れるし、台湾国鉄の貨車が乗り入れられるようになっている3線区間もあります。土曜休日には、トロッコ同士の行き違いも楽しめるはず。

 ちなみに終点は、売店だけでなくいろいろ楽しめるような施設がある感じでした(どう楽しめるかはよくわからなかった…)。ここでは22分で折り返すのではなく、次の便まで遊んで帰るといったこともできるようです。

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橋頭糖廠のトロッコ

 2010年1月30日に行ってきました。場所はここ。

 こちらは、台湾の観光用トロッコの中でも行きやすいところ。高雄の地下鉄(高雄捷運)紅線(地図では青い線)の橋頭行きに乗り、終点の一つ前の橋頭糖廠下車。改札口を出てまっすぐ進むとすぐに乗り場があります。

 運行は土曜日曜で、橋頭糖廠と花卉(花)農園を結びます。糖廠発が10時30分、11時30分と13時30分から16時30分までの毎時30分。花卉発が10時00分、11時00分と13時00分から17時00分までの毎時00分発。

 料金は片道80元(225円)、往復100元(281円)。なお高雄の地下鉄各駅では、橋頭糖廠までの往復運賃とトロッコの往復料金、アイスなどがパックになった「糖廠散步套票」が発売されているようです。100元(281円)、または終点にある花卉農園や迷路の入場料がいっしょになった150元(423円)。

 トロッコはこんな感じ。ちなみに上に見えるのは高雄地下鉄の高架橋。

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 トロッコと並行して自転車道が整備されていました。トロッコといっしょに走るのもいい感じかもしれません。地下鉄の橋頭糖廠駅前には貸自転車もありました。

 橋頭糖廠は、工場としては操業していないようですが、学校を含む広大な敷地をレクリエーション地域として整備しているようです。私としては操業していない廃墟みたいな製糖工場が印象的でした。

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 ちなみに、最近まで台湾国鉄南州駅がもよりの南州糖廠でも観光トロッコがあったようです。私が2010年1月30日に行ったところ、「本園区五分車営運自97年5月1日起暫停」(2008年5月1日から運休します)という掲示が出ていました…。

 全部乗るのはものずきだと思いますが、時間があればどれかひとつ糖業用トロッコに乗るのもいいかもしれません。SLがいいなら渓湖か烏樹林、長くて本格的なのがいいなら新営、便利なところなら蒜頭か橋頭というところでしょうか…。


 というわけで、糖業用以外のトロッコに続きます…。

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コメント

A氏様、はじめまして
「台湾糖廠」検索でお邪魔致しました。
橋頭糖廠と蒜頭糖廠の最新消息、大変参考になりました!!
私事ではございますが7/21に訪問しに行って参ります。
本当に参考になりました。ありがとうございます!!

投稿: SPK32600 | 2010/07/14 21:19

SPK32600様、ありがとうございます!
楽しいブログも拝見させていただきました。台湾の駅弁は鳳林駅もおいしいと思います(私はここが一番好き)。おかかが載ったりして、しかも油っぽくないので日本人好みだと思いました(食べたのは10年以上前ですが…)。東海岸に行かれることがありましたら、ぜひお試しください。

投稿: 私はAと申します | 2010/07/14 22:17

9月下旬に台湾「知られざる鉄道の旅」(鉄道地図未掲載鉄道)に出かけます。①渓湖糖廠・②蒜頭糖廠・③新営糖廠・④橋頭糖廠・⑤南州糖廠・⑥烏樹林休間園区・⑦煤礦博物館・⑧台湾糖業五分仔車・⑨台北児童交通博物館ディーゼル列車・⑩林口線に乗車したいと思いますが、今年2011年の運転状況がどうしても分かりません。運転時間、運転日、最寄の駅からの交通手段を教えていただきたいと思います。

投稿: 高橋 友道 | 2011/09/17 02:13

高橋友道様、こんにちは。
私も2010年1月以降は台湾には訪問していませんので、2011年の状況はわかりません。2010年1月時点の運行日時、交通手段はブログの記事を参考にしていただければと思います。
ではよいご旅行を。

投稿: 私はAと申します | 2011/09/17 21:41

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