メルボルン蒸気鉄道めぐり(オーストラリア)
オーストラリアは、日本から意外と近い国。英国系の国らしく、多くの保存鉄道が乗り物好きの気を引く国でもあります。オーストラリアでシドニーと並ぶ都市であるメルボルンには、近郊にふたつ、蒸気機関車が走る保存鉄道があります。2010年4月から5月にかけて行ってきました。
1.パッフィンビリー鉄道(Puffing Billy Railway)
まずはパッフィンビリー鉄道(トップの写真も)。2010年4月29日の記録です。
場所はここ。
メルボルンからベルグレーブ(Belgrave)行きの郊外電車で1時間ちょっと。終点のベルグレーブの駅の行き止まりのすぐ先にパッフィンビリー鉄道のベルグレーブ駅があります。ベルグレーブまでの運賃は往復10.6オーストラリアドル(927円)。ベルグレーブまでの時刻表はこちらで検索できます。
郊外電車からの連絡通路を歩いていくと、見下ろすかっこうでパッフィンビリー鉄道の駅が見えてきます。パッフィンビリー鉄道はレールの幅762mmの狭軌鉄道。日本の普通の鉄道より3割ほどレールの幅が狭いので、ずいぶんとかわいらしく見えます。
さて、パッフィンビリー鉄道のWebページはこちら。時刻表(Timetables)を見ると、限られた日の1日1本だけがジェムブルック(Gembrook)行きで、ほかはレイクサイド(Lakeside)折り返しであることがわかります。お昼(12時30分)発の列車は、ランチ列車で要予約。また、山火事のおそれがあるときに出される火気厳禁令(Total Fire Ban)発令中は、蒸気機関車でなくディーゼル機関車で運行することになっています。近年メルボルン周辺は夏の山火事が問題になっているので、特に11月から3月にかけてお出かけの際はご注意ください。
で、私は終点まで行ける11時10分発のジェムブルック行きを選択。往復運賃は48AU$(4199円)。きっぷを買うと沿線見どころ案内をいただけます。日本語版も用意されている(リンクはPDF)ので、「ジャパニーズ・ブロウシャ・プリーズ」と、日本語版をお願いするとよいでしょう。
これが列車。
こっちが機関車。
運転台に乗させていただきました。
車内のようす。
列車は出発するとすぐ、有数の見どころ、トレッスル橋(Trestle Bridge)に差しかかります。進行方向右手の窓から、渡る木橋がよく見えます。
列車は森の中を走ったり、
丘の上を走ったり。
途中ところどころ長い停車があり、みんな気分転換を兼ねて写真撮影を楽しんでいました。
1時間45分ほどで終点ジェムブルックに到着。
町のベーカリーカフェでチリパイ(3.8AU$、332円、おいしかった)をいただいたりして、1時間50分ほどの折り返し時間を過ごしました。ちょっとさびしい町なので、ハイライト区間だけ楽しめばいい人は、レイクサイド駅で折り返すといいかもしれません。エメラルド湖でピクニックやボート遊びができるようになっています(ブロウシャーによる)。
パッフィンビリー鉄道は、1953年にいったん廃止になったのを、ボランティアが中心になって1965年に復活させたもの。今でも機関士を始め、ほとんどのスタッフはボランティアみたいです。規制の多い日本ではちょっと無理でしょう。うらやましいです…。というわけで、メルボルン観光のついでにパッフィンビリー鉄道、なかなか楽しい一日を過ごせると思います。
2.ビクトリアン・ゴールドフィールズ鉄道(Victorian Goldfields Railway)
メルボルン近郊にもうひとつある蒸気鉄道は、「ビクトリアン・ゴールドフィールズ鉄道」(Victorian Goldfields Railway)。こちらは、ビクトリア州の標準的なレール幅1600mmの鉄道。ビクトリア州営鉄道(V/Line)のキャッスルメイン(Castlemaine)駅とゴールドラッシュで栄えた町、マルドン(Maldon)を結びます。
場所はここ。
キャッスルメインはメルボルンからV/Lineのベンディゴ線(Bendigo Line)で1時間40分ほど。時刻表はこちら。運賃は往復で23.2AU$(1794円)でした。
ビクトリアン・ゴールドフィールズ鉄道のWebページはこちら。時刻表(Timetables & Fares)を見ればわかりますが、運行は水曜と日曜が中心。キャッスルメインから乗ると11時45分発の列車に乗り、15時15分着の列車で帰ってくることになります。なおこちらは、火気厳禁令の日に加え、注意報(Severe)発令中の日も蒸気機関車に代わりディーゼル機関車またはディーゼルカーで運転されることになっているようです。
さて、V/Lineでキャッスルメイン駅に着くと、ほどなく蒸気列車がやってきました。
蒸気機関車もさることながら、客車も相当の値打ちものです。さっそく窓口で往復きっぷを求めて乗り込みます。往復29AU$(2242円)。
車内のようす。
運転台は人だかり。
列車は林の中を行きます。
1時間弱でマルドン駅に。
駅の構内には、古い車両がたくさん置いてありました。
折り返しの待ち時間には、マルドンの町まで送迎バスがあります。ちょっと観光と食事(フィッシュアンドチップスとコーヒーで11.5AU$、889円)をしてきました。
歴史が感じられる、いい雰囲気の町でした。
こちらは、保存鉄道と古い街並みで、開拓時代の雰囲気を感じさせます。メルボルンから同方向になる、ベンディゴやエチューカ(Echuca)といった歴史をしのばせる観光地とセットでまわると楽しいかもしれません…。
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投稿: WaylonKerse | 2019/04/26 12:49