ロープウエイとケーブルカーでブルーマウンテンめぐり(オーストラリアのカトゥーンバ)
「人間(じんかん)いたるところ青山あり…」。青山(ブルー・マウンテン)という地名は、世界中いたるところにあります。中でも世界的に有名なのはオーストラリアのブルー・マウンテン。世界遺産にも登録された自然が、そのままの風景で残ります。そこにかかっているシーニック・ワールド(Scenic World)のロープウエイとケーブルカー。2010年5月8日に行ってきました。
場所はここ。
より大きな地図で カトゥーンバのシーニック・ワールド を表示
もより駅は、カトゥーンバ(Katoomba)。シドニーから近郊電車(CityRail)、ブルー・マウンテン線(Blue Mountains Line)で2時間ほど。往復きっぷ(Return Ticket)は、いつでも使えるタイプで15.6豪ドル(当時のレートで1206円)、平日の午前9時以降と土日休日に使えるタイプ(Off-peak return)で10.8豪ドル(835円)。別ページで紹介するジグザク鉄道(Zig Zag Railway)など、近くをいっしょに回ったりするなら1日乗車券(Day Pass、20豪ドル、1546円)を利用するのもよいでしょう。
電車は1時間に1本出ているので、シドニーからわりと気軽におでかけできます。シドニーの近郊電車はほとんど2階建てなのですが、なかでも中距離電車の位置付けのブルー・マウンテン線は普通の電車より椅子が豪華(日本の特急のように向きを変えられる)でトイレがついていました。行きは進行方向左側がながめがよいので、2階の左側に座って、サンドやお寿司(巻き寿司はオーストラリアでも一般的)、コーヒーといったほかの人に迷惑にならないものをいただきながら車窓を楽しむのもよいかもしれません。
カトゥーンバ駅からシーニック・ワールドは距離にして3kmほど。登り坂になるので、歩いて行くのはちょっとたいへんです。でも大丈夫。トロリー・ツアーズ(Trolley Tours)とエクスプローラー・バス(Explorer Bus)の2社が近くの観光ポイントを結ぶ巡回バスを出しています。1日乗車券(または1日乗車券とシーニック・ワールドなどの施設の利用券のセット)でしか乗れないのですが、ブルー・マウンテンの森を見下ろす断崖絶壁のエコー・ポイント(Echo Point)といった見逃せない景勝ポイントや、エッジ・シネマ(Edge Cinema、ブルー・マウンテンのドキュメンタリー映像が見れるらしい)を経由するので、時間が許す限り乗り降りして楽しむとよいでしょう。私は、駅でたまたま出発が早かったエクスプローラー・バスを利用。シーニック・ワールドの3種類の乗り物に1回ずつ乗れる利用券込みで58豪ドル(4885円)。同じ効力のきっぷがトロリー・ツアーズでは44豪ドル(3402円)。エクスプローラー・バスのチケットではトロリー・ツアーズには乗れません(逆もだめ)。
(2010年11月18日追記。行きが登り坂と書きましたが、行きは下りでした。ごめんなさい…)
さて、カトゥーンバ駅からシーニック・ワールドのスカイウエイ乗り場まではバスで10分弱。
こんなところ。正式にはスカイウエイ・イースタン・ステーションというらしいです。
これが案内。
スカイウエイは、切り立った崖でできた谷を渡って、シーニック・ワールドのトップ・ステーションと結びます。カトゥーンバ駅からのバスは、トップ・ステーションにも行きますが、ブルー・マウンテンの空中散歩を楽しむために、ここで降りたわけです。
しばらくするとロープウエイのゴンドラがやってきました。
このロープウエイは、かならず後ろから乗って前に降りるようになっているのと、つるべ式でなく1台の搬器(乗り物)がいったりきたりするのが珍しい。日本にはないタイプです。
ロープウエイの真ん中はガラス張りになって、270メートル下の原生林を覗けるしくみ。大丈夫とわかっていてもちょっと怖いですね…。
ロープウエイからのながめ。
この一帯は、砂岩でできて浸食が激しいらしく、深くて雄大な谷が刻まれています。谷底は原生林になっており、谷底を散歩してもよし、上から景色を眺めるのもよしという世界的観光地になっているわけ。
反対(進行方向右)側には滝が見えるらしいのですが、こちら側の展望に気を取られて、気づきませんでした…。
ロープウエイを降りたら、谷底に降りるケーブルカー(シーニック・レイルウエイ)に乗り換え。ケーブルカーはこんなの。
さっそく乗り込みます。
乗るときの傾斜はそれほどでもないのですが、途中はかなり急。ふんばっていないと車両からころがり落ちそうな感じがしてきます。実際はそれほどでもない(時速14kmくらい)らしいのですが、スピード感もあります。足下に置いた荷物が心配でした…。
シーニック・ワールドではこのケーブルカーを「世界一急勾配」とうたっています。実際に最急勾配は52度とかなり急ですが、米国のテネシー州には最急勾配72度のケーブルカーがあるらしいので、たぶん世界一最急ではないと思います…。ちなみに日本で一番急なケーブルカーは東京の高尾山にあるもので、最急勾配が31度だそうです。
こちらが下の駅。トップ・ステーションから約2分、200メートル降りた谷底です。
人を降ろすと、さっさと引き上げられていきます。世の中のだいたいのケーブルカーは、つるべ式になっていると思うのですが、ここはそうなっていませんでした。つるべ式でないところでも重しでバランスを取るのがほとんどだと思いますが、ここは重しもなかったような気がする…。どうなっているのでしょうか。
もともとここは石炭の鉱山だったらしく、このケーブルカーも石炭運搬用だったようです。今は原生林になっていますが、ところどころ鉱山のあとの展示もありました。
石炭鉱山だったころのトロッコ。
石炭鉱山だったころから、週末には森林浴(Bush Walk)の観光客を乗せていたそうです。当時の車両。
で、ケーブルカーで降りた原生林の谷は遊歩道が整備されています。しばし散歩。さまざまな遊歩道が整備されているので、全部歩こうと思えば何時間かかかるのではないでしょうか(たぶん)。
歩いていると、やがてトップ・ステーションに登るロープウエイ(シーニック・ケーブルウエイ)の駅が。ケーブルカーの駅からまっすぐ歩けば10分足らずです。
降りてくるロープウエイ。車体には「Cableway」(ケーブルウエイ)と書いてあります。ちなみにロープウエイのことは、英語圏では「ケーブルウエイ」や「ケーブルカー」(日本でいうケーブルカーは英語圏ではフニキュラー:Funicular)ということが多いようです。
車内はこんな感じ。谷底から山を登るせいか、階段状になっています。こちらの最急勾配は39度だそうです。水平差は215メートル。
見る見るうちに谷底から空中に。
3分弱でトップ・ステーションに着きました。こちらのロープウエイも、つるべ式でなく搬器は1台だけ。よっぽど強力なモーターで動かしてるんでしょうか…。
ケーブルカーで降りてロープウエイで登るのが一般的なようですが、逆回りも可能だそうです。後ろ向きで登るケーブルカーも怖さが増していいかもしれませんね…。タクシーやレンタカーで来た人はシーニック・ワールドだけのきっぷを買うことも可能。その場合。ロープウエイおよび/またはケーブルカーで谷底へ往復するきっぷが21豪ドル、さらにスカイウエイで谷を横断して帰ってくると28豪ドルだそうです。
私はここからバスに乗って、エコー・ポイントでいったん下車。そこから歩いて駅に帰りました(バスが昼休みになって、ちょうどよい便がなかった)。
というわけで、ホントに世界的な観光地のブルー・マウンテン。シドニーにお出かけのときは、ぜひ行かれることをおすすめします。
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