中部

2011/10/29

木曽の森林鉄道めぐりその1(長野県王滝村)

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 秋は紅葉。森林へのお出かけにはぴったりの季節です。乗り物好きに森林といえば森林鉄道。なので一般の人が乗れる森林鉄道を紹介しましょう。とはいっても、日本にあって一般に乗れる森林鉄道は、現役の森林鉄道ではなく、保存/観光用。これまでこのブログでは、山形県真室川町高知県馬路村北海道遠軽町の森林鉄道は紹介してきましたが、まだ紹介していないのは、長野県王滝村(トップの写真)と上松町の森林鉄道。今回は王滝村の森林鉄道を紹介します。

 王滝村は、木曽森林鉄道が最後まで走っていたところ。森林鉄道としては1975年(昭和50年)まで、その後一部区間が関西電力の発電所資材輸送用として1979年(昭和54年)まで使われていたようです。そこで王滝村の協力を受けた保存団体「りんてつ倶楽部」が、当時の車両を動態保存、線路を王滝村の松原スポーツ公園に敷設して年に数回運転会を開催しています。私は、第3回王滝村森林鉄道フェスティバルの一環として開催された、2010年10月10日の体験乗車会に参加してきました。ちなみに次回の森林鉄道フェスティバルは2013年のようですが、2011年秋は公民館祭の一環として10月29日と30日に乗車できます。そのほか、お盆やゴールデンウィークなどにも運転会は開催されたので、年に数回乗車できるチャンスはあるようです。

 場所はここ。

 JR中央線の木曽福島駅から木曽町生活交通バスで40分の王滝下車。そこから2km強。森林鉄道フェスティバルではバス停まで送迎バス(無料)が出ていましたが、それ以外の体験乗車会では送迎バスはないようです。徒歩だと40分というところでしょう。

 こちらが乗車地点のようす。

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 まだ開始前で、関係者のみなさんが集まって朝のミーティングというふんいきです。当日は線路が伸びて832mに達したあとの最初の体験乗車会ということもあってか、多くの関係者が集まっていました。

 体験乗車は当日は1回100円でした。今いくらになっているかはわかりませんが、仮に300円くらいになっているとしても、かかっている費用から考えると安すぎるので、自分のお財布と相談して募金をするのもよいかも知れません。

 乗車できる車両は何種類かあります。大きなイベントだったので全種類乗車できましたが、ふだんの体験乗車会ではぜんぶ乗れるとは限らないようです。

 これは森林鉄道によくあるタイプの機関車と客車。

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 貨物用と同じ台車に、雨ざらし式(開放型)の乗降口(デッキ)付き客車が載っているのがいいかんじ。

 車内はこんなかんじ。

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 当日はほかに3両のモーターカー(エンジン付き客車)にも乗れました。

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 1950年(昭和25年)の酒井工作所製。トヨタの(たぶんトラック用の)エンジンを積んでいる車両です。

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 こちらは、やはり酒井工作所の1952年(昭和27年)製。プリンス(現日産自動車)のエンジンを積んでいます。人が乗るところが吹きさらしなのが印象的。今はいす付きですが、現役当時は人を乗せるというよりは資材輸送用として、トラックのように使われていたのではないでしょうか(たぶん)。

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 こちらはぐっと新しくなって1975年(昭和50年)の岩崎レール工業製。関西電力が発電所の人員輸送用に作ったもの。

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 森林鉄道らしく、木材を運搬する貨車も走ります。こちらは残念ながら乗車できません…。

 列車は、折り返し点まで行って戻ってきます。折り返し点は駅ではないので、いったん乗ったら往復楽しめます。往復で10分くらいだったと思います(うろ覚え)。

 折り返し点はこんなかんじ。

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 車両がたくさんいるのは、複数の車両がいっしょに行ったり来たりしていたから(続行運転)。折り返し点に全車両が到着したところで順番に折り返していくので正面衝突の心配はありません。

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 天気がよければ御嶽(おんたけ)山も望めます…。

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 というわけで、森林鉄道好きにとっては、ぜひ一度は体験したい王滝村の森林鉄道。いかがでしょうか。

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2011/01/26

リニア実験線の延伸工事現場三たび(山梨県)

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 乗りもの好きにとって、リニア新幹線は気になるもの。1年ぶり、2010年12月31日にレンタカーを借りて、リニア実験線の延長工事見物に行ってきました。ちなみにおととし去年に引き続き3回目。甲府盆地側でリニア実験線の完成像が見えてきました。

 まずは、実験線の西側の終点から。場所はここ。

 高架橋の橋脚がずいぶんできてきました。

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 ちょっと東に行ったところでは、トンネル間の谷間で橋梁工事が。場所はここ。

 工事はこんな感じ。

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 けしきがよかったのはここ(トップの写真)。

 橋の上から、北から西北西に伸びるリニアの高架橋がはっきり見えるようになりました。リニアは甲府盆地の南のへりを、北側に盆地を見下ろしながら走ることになります。高架橋に騒音防止や異物進入防止用のカバーができなければ、一瞬ながらながめのよいところになりそうです。

 さらに東に進んで、甲府と河口湖を結ぶ道筋と交差するあたり。場所はここ。

 東北東に向け、建設工事が進んでいました。

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 ほかの場所も回ってみたのですが、そんなに進んでいるかんじはしなかったです。ほかはトンネルがおもなので、外から見てもどうなっているかわからないからだと思います。

 素人目に見た感じでは、地上区間はあと3年くらいあればすっかりでき上がるような感じでした。

 というわけで、地上区間がだいたい見えてきたので、実験線建設区間見物は今回でおしまい。次の楽しみは実験線が完成して再び試乗会がはじまるときまでとっておこうと思います…。

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2010/12/07

輪中渡船めぐり(岐阜県海津市、愛知県愛西市)

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 小学校の社会科(地理)の勉強で印象に残るのは、木曽三川下流域の輪中。木曽川、長良川、揖斐川が合流する低地帯で洪水が絶えないため、田畑の周りに堤防(輪中堤)を張り巡らせ、堤防の中の水深の深い田んぼは小舟を使って耕す…。輪中は合流した川の中の小島のようなのものなので、当然周囲との行き来は船に頼るわけです。印象深さのせいで、そのような暮らしをしている人がいるような気がしたものですが、それは江戸時代の話。明治に入ると輪中は衰退し、今では一見普通の田園地帯になっています。

 そんな中でわずかに輪中らしさを伝えるのが長良川、木曽川に三つずつ残る渡船。中でもそれぞれの最下流に二つずつある渡船は、輪中地帯のど真ん中に位置するものです。昔は往来に欠かせない乗り物だったはずですが、輪中がなくなり自動車での移動が当たりまえになった今では、日常の足として使う人はほとんどゼロ。長良川、木曽川の最下流、それぞれ二つの渡船は2010年度いっぱいで廃止が決まってしまいました…。遅まきながら2010年9月26日と11月27日の2回に分けて行ってきました。

2011年2月12日追記。訪問したとき廃止が決まっていたのは長良川(岐阜県)の2渡船だけだったのですが、木曽川(愛知県)の2渡船も2010年度末で廃止が決まりました。その旨修正しました。

場所はここ。


より大きな地図で 輪中の渡し船 を表示

 この付近は、1900年(明治33年)ころに分流工事が完成するまで木曽川と長良川がいっしょになっていたところ。分流工事の完成とともに渡船も木曽川部分と長良川部分に分かれました。今でも木曽川の渡船と長良川の渡船が組になっています。上流(地図の上側)の渡船は、木曽川、長良川とも「日原渡船」と名前も同じ。下流(地図の下側)は木曽川が「葛木渡船」、長良川が「森下渡船」となっていますが、こちらももともとは一つだったもの。ちなみに長良川と木曽川の間は土手と木がうっそうと茂る川原しかありません。

 今回紹介する四つの渡しは駅からも遠く、バスの便もかなり不便。おまけに長良川の日原渡船と森下渡船は二日前までに要予約。ふらりと行って乗るものではなく、何日も前から計画して利用する、しきいの高い乗り物になっています。以前紹介したより上流にある長良川の小紅の渡しと木曽川の西中野渡船は、近くをバスが頻繁に通り、対岸もそこそこバスの便があるのと対照的です。


葛木渡船と森下渡船

 では、まず9月26日に乗った最下流の渡船から。当日はまず木曽川の葛木渡船、次に長良川の森下渡船に乗って、木曽川から長良川に抜けました。葛木渡船の運航日は、土・日・水曜。運航時間は午前8時から正午までと午後1時から午後4時半(11月から2月)または午後5時(3月から10月)まで。運航日、運航時間とも2010年4月から減ってしまいました…。

 葛木渡船の乗り場までは、名鉄津島線の津島駅から歩いて行きました。1時間20分ほど。最初の20分ほどは天王川公園や津島神社という見どころもあるのですが、そのあとは、水田や蓮田の中をひたすら歩くことになります。

 歩くのがいやな方は、名鉄尾西線の佐屋駅(バス停は佐屋駅南)から地元自治体が運行する愛西市巡回バスの立田ルートも利用できるようです。もよりのバス停は葛木町長池。料金はただ。ただし巡回バスは、日曜運休で1日2本。さらにいろんなところを巡回しながら走るので1時間ほどかかります。津島駅からタクシーを使ったほうがよいかもしれません。2000円弱で10分くらいのはず。

 さて、津島駅から県道を道なりに進んで土手のうえに上がると、渡船の看板と事務所が見えてきます。「愛知県営葛木渡船」。ここは愛知県の県道の扱いで無料(県がお金を出す)。運航管理は愛西市役所建設課。実際の運航は地元の渡船組合ということになっているようです。

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 中の人にお願いして、渡船を出していただきます。

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 こちら側は木曽川の左岸。対岸は木曽川の右岸になります。船は「第 葛木丸」という名前でした。「第」と「葛」の間には数字を消したあとのような間が空いていました。

 運航は二人がかり。準備が整ったので出港。

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 去りゆく左岸。

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 進行方向。

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 5分ほどで右岸に到着。

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 去っていく船。

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 土手から見た葛木渡船乗り場。

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 発着用に造られた石垣とコンクリの乗り場が目印ですが、看板があるわけではないので、見落としてしまいそうです。旗や鐘とといった呼び出し用の道具もありません。対岸の渡船小屋に電話(090-8861-7303、運航時間中のみ利用可)して来てもらう必要がありそうです。ただ、渡船小屋に電話が必ずつながるとは限らないので、実際にこちらから利用するときは、事前に愛西市役所建設課(0567-28-7278)に電話して、「×月×日×時ころに長良川側から渡りたいのですが、どうしたらいいでしょう…」と相談(それとなく予告)しておくことをおすすめします。事前に渡船組合に予告が伝えられて利用がスムーズになるのではないかと思います。私が「長良川側に渡るのですが…」と市役所に問い合わせた情報は渡船小屋に伝わっていました。

 さて、土手の上の道路に上がると、長良川側に今乗ってきたはずの「葛木の渡し跡」の碑が。

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 実は、木曽三川の分流工事の前、今渡ってきた木曽川の場所は田畑と集落で、葛木の渡しは現在の長良川(当時の木曽川+長良川)にかかっていたようです。

 ちなみに当時のようすがわかる展示(地図)があとで見物した海津市歴史民俗資料館にありました。

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 現在の地形図に分流工事以前のようすを重ねたもの。濃い水色が分流前の川で薄い水色が現在の川。葛木の渡しは、「67」(立田輪中)の今は木曽川になってしまった葛木集落と「50」(高江輪中)の森下集落を結んでいたはず。もともとは、これから渡る森下渡船が葛木の渡しに相当していたわけですが、新しい木曽川の開削とともに葛木集落が後退してしまったので、葛木に行かなくなった葛木の渡しは森下渡船と名前を変えたようです。

 その森下渡船に移動しましょう。土手を上流に歩くと廃墟のような小屋が。

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 たぶん森下渡船の渡船小屋だったのではないでしょうか…。そこでそばのけもの道みたいな道を伝って長良川へ。

 こんなところに出ました。

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 ホントにこんなところに来るんだろうか…といまいち自信がなかったのですが、とりあえず待ってみることにしました。

 こちらの森下渡船は、岐阜県道扱い(県がお金を払うので利用者は無料)の海津(かいづ)市管理で地元の渡船組合の運航。2日前までに予約の必要があるので、私は4日前に海津市役所に電話してお願いし、日時まで約束していました。場所を間違えていても船から見えるところにいれば、正しい場所を教えてもらえるはずと考えたわけです。

 と、上流から渡船らしき船が。

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 森下渡船は、日原渡船から船が出張でやってくるため、対岸ではなく上流からくるのはいかにもそれらしい…。

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 やっぱりそうでした。船頭さんと市の職員さんの二人がかりでやってきてくださいました。県道といえどもちょっともうしわけない…。船が浜に着くと板を渡して(トップの写真)、そこから乗りこみます。

 さっそく出発。さりゆく船着き場。

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 「よく場所がわかりましたねえ」と感心されちゃいましたが、はっきりいってまぐれです…。というか、いまだにあれが正しい船着き場だったのか、半信半疑。

 上流側のながめ。

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 下流側のながめ。

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 こちらの渡船の所要時間は4分ほど。海津市側はコンクリの入江になっていましたが、やっぱり乗り降りは板。板を渡していただいて下船します。

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 渡船は上流に帰って行きました…。

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 予約の電話をしたときの話では、この渡船の利用者は2010年4月から9月までで私を含め3組だけだということです。予約制で使いにくいというのもありますが、2011年3月31日限りで廃止になってもしかたがない利用者数ですね…。市の職員の方が、(たぶん)運航した記録を残すために、デジカメでパチパチ撮影されていたのが印象的でした。

 さて私は、このあと20分ほど歩いて海津温泉へ。そこで昼食を取ったり温泉につかったりしたあと、海津市営バスで海津市歴史民俗資料館へ。実物の堀田(ほりた。沼みたいなとこの底土を寄せて水深を低くしたところで稲を育てる田んぼ)を見たり嫁入り舟を見て感心したあと、5分ほど歩いた海津庁舎バス停から市営バスで岐阜羽島駅に抜けました。海津市営バスの運賃は、距離にかかわらず1回100円。

 なお、海津市側の森下渡船乗り場から歩いて5分ほどのところには、海津市営バス海津東回り線の森下バス停があります。ただし、あんまり便利ではないので、よほど都合が合わない限り海津温泉まで歩いていかれることをおすすめします。海津温泉は多数のバス路線が集まるので、海津市内としてはわりと交通便利なところだからです。

 もしタクシーを呼ばれるのなら、「森下渡船」といっても通じないかもしれません。そのときは、土手を超えた「森下排水機場」で待ち合わせるか、それでもだめなら地図を見ながらタクシー会社がわかってくれるランドマークまで移動するしかないでしょう。森下渡船に向かうときは、地図を用意してお願いすれば確実です。

 念のため繰り返しますが、森下渡船、葛木渡船とも2011年3月31日限りで廃止です。森下渡船は2日前までに海津市役所に予約しなければ乗れません。また葛木渡船は土日水曜のみの運航です。くれぐれもお間違えないように。


二つの日原(ひわら)渡船

 葛木・森下渡船の2kmほど上流に、長良川、木曽川にそれぞれ同じ名前の「日原渡船」があります。2010年11月27日に乗ったときの報告です。

 こちらの二つの日原渡船は、明治の木曽三川分流工事前は一つの日原渡船だったもの。海津市歴史民俗博物館の展示にあった、分流前のようすを現在の地形図に重ねたもの。

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 もともと日原の渡しは、岐阜県の日原輪中の日原集落と愛知県の立田輪中の塩田(しおた)集落を結んでいました。こちらは葛木・森下渡船とは逆に岐阜県側の日原集落が削られて新長良川ができたようです。日原に直接渡らない木曽川側は「塩田の渡し」と呼ばれることもあるようですが、正式名称は「愛知県営日原渡船」。

 運航時間や乗り方は下流の葛木・森下渡船と同じ。長良川の日原渡船は2日前までに海津市役所に要予約。私は5日前に電話でお願いしました。木曽川の日原渡船は土日水曜の午前8時から正午までと午後1時から午後4時半(11月から2月)または午後5時(3月から10月)まで。私は愛西市役所にそれとなく予告しようと思っていたのですが、忘れました…。

 長良川の日原渡船のもよりバス停は海津市バス海津東回り線の長瀬。海津東回り線とほかのバス路線の乗り換えは「海津温泉」か「海津庁舎」が便利。私は、岐阜羽島駅から海津市営バスでたくさんある日本三大稲荷(候補)の一つ、「お千代保(おちょぼ)稲荷」へ。お千代保稲荷を見物したあと、上流(かみながれ)バス停まで20分ほど歩き、海津東回り線で長瀬に向かいました。

 東江郵便局のそばの長瀬バス停で降りると土手の上にそれらしき小屋が見えます。向かってみると今は使われていないようすの渡船小屋でした。

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 小屋の中には昔の「日原渡船規定」が。

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 乗客と牛馬を同船させてはならなかったんだ。牛馬も利用していたのだろうか。定員18名とあるけど、牛馬は1頭何名分だったんだろうか…。

 こちらが現在の案内。

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 土手の上の渡船小屋(跡)まで行くと川岸で二人の人が手を振っていたので向かいます。

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 下流の森下渡船と船が同じなのはもちろんのこと、船頭さんと市役所の職員さんも同じかたでした。もうしわけない…。

 森下渡船と同じように板を渡していただいて乗船。

 さっそく出発です。

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 4分ほどで対岸に到着。

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 左岸(木曽川との間の堤防)側の船着き場。

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 森下渡船にくらべれば、かなり船着き場らしい。それもそのはず、長良川の日原渡船は森下渡船にくらべずっと利用客が多く、2010年4月から11月で10組が利用したそうです。でも10組だとやっぱり2011年3月限りで廃止はなっとくですね…。

 帰っていく渡船を見送って、木曽川の日原渡船へ歩き始めます。

 土手への途中で振り返ってみたところ。

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 かなり道らしいふんいき。

 土手に上がると、そこには「河口から20km」の看板。そして下流側にそれらしき小屋が。

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 行ってみると、荒れ果てた渡船小屋。

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 でも、こちらには必要最低限の情報は掲示されていました。実は、木曽川の日原渡船の渡船小屋の電話番号を、たまたま知っていた長良川の日原渡船の船頭さんに教えていただいていたのですが、こちらにはその番号も掲示されていました。電話すればこちらに来ていただけそうなので、ひと安心。ちなみに電話番号は090-7309-7908(運航時間中のみ連絡可)。

 小屋のわきの小道を木曽川へ歩いて行くと船着き場が。

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 ここで電話したら、首尾よくすぐ電話に出ていただけました。お願いして来ていただけることに。でも、船頭さんは電話でお願いされることはめったにないはずなので、ときにはすぐに電話にでていただけないかもしれません。右岸から渡るときは、あらかじめ海津市建設課に電話して渡りかたを相談(それとなく予告)しておかれることをおすすめします。

 やって来たのは第八塩田丸。

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 へさきから乗り込むと、さっそく一路塩田へ。

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 5分ほどで塩田に到着。

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 こちらが渡船小屋。

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 渡船小屋で県のアンケートに協力したついでに伺ったのですが、こちらの渡船の利用者は岐阜県側にくらべればけた違いに多く、11月1日から27日(午後2時ころ)までで100人ほど利用したそうです。でも冷静に考えるとそれまで土日水曜の運航日は11日なので、1日当たりの利用者は10人程度。県道として実用的な意味はほとんどないとはいえ、やっぱり少ない…。

 私はこのあと1時間ほど歩いて名鉄尾西線の町方駅まで。歩くのがいやな方は愛西市巡回バス(無料)の八開ルート「塩田(下)」バス停が近いようです。名鉄津島線の藤浪駅まで約15分なのですが、日曜休みで1日2-3本。ちなみに町方駅はタクシーが待つような駅ではないふんいきだったので、日原渡船までタクシーで行きたい方は津島駅で降りたほうがよさそうです。たぶん10分、2000円くらいのはず。

 念のため繰り返し申し上げておきますが、長良川、木曽川の日原渡船はどちらも2011年3月31日限りで廃止が決まっています。長良川の日原渡船の利用には海津市役所に2日前までの予約が必要です。木曽川の日原渡船は土日水曜のみ運航。くれぐれもご注意ください。

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 というわけで、(たぶん)江戸時代からの伝統がある森下渡船、葛木渡船、二つの日原渡船もまもなく終わり。輪中時代をしのべるのも、あとわずかです…。

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2010/01/09

リニア実験線の延伸工事現場再び(山梨県)

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よほどの突貫工事でもない限り,日本の工事現場は,盆暮れ正月がお休み。工事現場ファンには,ダンプなどの工事車両のじゃまをせずに見物するチャンスです。というわけで,2009年12月31日,ほぼ1年ぶりにリニア実験線の工事現場を見物してきました(前回のあまりあてにならないレポートはこちら)。大月でレンタカーを借り甲府で返すというパターンで,今回は東側から西側に順番に見て回りました。

まずは東端(終点)。2008年に終点の工事現場ではないかと思ったところは,ぜんぜん関係ない工事のようでした。今回確認したのはここ。秋山カントリークラブ(ゴルフ場)の南です。「山梨リニア実験線安寺工区新設工事」と看板が出てました。

トップの写真は,この現場を北側から撮ったもの。写真のトンネルは,たぶん実験線そのものではなくて,実験線のトンネルと結ぶための作業坑なのではないかと思います。ちなみに現場に通じる道は市道なのですが,改良工事名目で通行止めになっていました。12月31日は休工中で通れましたが,改良工事が終わるまでは現場に近づくのは難しいかもしれません(看板では2010年3月31日までになっていた)。

でも大丈夫。秋山川に沿う近くの主要道,山梨県道35号線から現場は望めます。下の写真の中央やや左手,山腹に見える白いコンクリートの部分が工事現場。

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工事現場に通じる,秋山カントリークラブを半周する市道をぐるっと回ったのですが,東側には残土捨て場が,西側には生コン・プラントができていました。トンネル工事といえども大がかりになるものなのですね…。

次は,終点からリニアで約4kmほど進んだところ。林道王の入線の入口にこんな看板が。

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看板の立っていた位置は,看板の中の地図中のやや右手,緑の線と青の線がくっついているところ。注目すべきは,地図の下に灰色と水色の線が走っているところ。これ,建設中のリニア実験線のルートのようです。灰色はトンネル部分,水色は明かり部分でしょう。左手(西)から続くトンネルが最初に出るポイントを,地図にプロットしてみたのがここ。2010年1月9日時点でこの地図には青の線はほとんど描かれていません(かなり手前で切れている)。2008年に推測したポイントは,ここでもはずれていました…。

県道(だいだい色の線)方面から王の入林道(緑線,王の入川の左岸,北側)を通行止めポイントまで進むと,王の入川を越える工事用道路の建設が進められているようす。

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さらにいったん戻って,看板の青線の道(名前不明,こちらも王の入川の左岸,北側,王の入林道より高いところを走る)を進むと,王の入川の右岸(南側)に回り込んだところで道路の延長工事現場に。

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近くの看板には「リニア工事用の道路整備のための林道(王の入)改修」とありました。おそらく,工事用車両のすれ違いをなくしたり,一部が不通になったときでも大丈夫にするために,工事用道路をループ状に整備しているのではないでしょうか。

さて次は,現在のリニア実験線の終点。

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2008年に見たときは一つだったトンネルが二つに増えていました。JR東海が2009年6月頃に発表した資料(PDF)によると,右側(南側)が本線ということのようです。

次は,2008年にも訪れた御坂トンネルの西口。実験線の西側延伸区間の真ん中あたり。

工事はそれなりに進んでいました。ちなみに先ほど紹介したJR東海の発表資料によると,横坑口の工事らしい。

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でも本線の坑口や,明かり部分に立つだろう高架橋などの姿はまったく想像がつきません。

さらに5kmほど西,起点から3kmほどのところ。

なんだか工事してました。東から西を向いて撮った写真。

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でも関連道路の工事なのか,リニア本体の工事なのかはわかりませんでした…。

最後はリニア実験線の西端(起点)。

2008年に訪れた場所は,リニアの関連設備(変電所とかそういったもの)の敷地のようす。こちらが,線路の西端になるようです。建設はあんまり進んでいませんが,それでも高架柱になると思われる鉄筋が2本ほど組み上げられていました。が,デジカメの電池が切れたので,写真は撮れませんでした…。

全般にリニア実験線の工事はまだあまり進んでおらず,実験線本体の姿はまだ一目瞭然とはいきませんでした。あと1年か2年たてば,完成後の姿が想像できる構築物が登場するのではないでしょうか。

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2009/09/19

電車に乗って白山さん参り(石川県金沢市 - 白山市)

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お伊勢参りからメッカ巡礼に至るまで,お参りや巡礼は旅行の大きな目的(口実)のひとつ。乗り物としても,そんな目的のお客さんのために便宜を図ることは珍しくありません…。

そんな乗り物のひとつが,石川県金沢市内の野町駅と白山市の加賀一の宮駅を結ぶ北陸鉄道石川線。加賀国一宮である白山比咩(しらやまひめ)神社,別名白山(しらやま)さんにお参りするお客さんのために,「白山さんお参りクーポン」を用意します。野町から加賀一の宮までの電車往復とお神酒1本,おはぎ2個がセットになって1000円。乗車券だけ買っても往復1000円(片道500円)かかることから,いかにお得かはわかるでしょう。電車でお参りしない人の気が知れません…。というわけで,2009年7月26日に利用してきました。

金沢市内で一番にぎやかなのは香林坊。野町駅はそこから1kmちょっとはなれたところにあります。場所はここ。

バスに乗れば,香林坊から10分弱というところ。野町駅に乗り入れるバスは少ないのですが,歩いて4分程度のところにある野町バス停を通るバスは多数あります。いずれも200円。私は金沢駅からバスで野町まで行きました。20分ほどかかって,こちらも200円。

金沢駅からだと,JR北陸線の普通列車で福井方面に1駅,西金沢まで行き,そこで乗り換えるという手もあります。ただし,北陸線の西金沢駅のそばにある北陸鉄道の新西金沢駅では「白山さんお参りクーポン」は売っていないようです。金沢駅東口のバスターミナルにある北陸鉄道のバスの窓口で販売しているようですので,金沢から西金沢乗り換えで利用するかたは,そちらであらかじめお求めになるとよいでしょう。

野町駅で購入したクーポン。おはぎとお神酒は現地で引き換え。おはぎの代わりにどぶろくにすることもできます。甘いものが苦手な左党のかたはどぶろくでどうぞ。

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時刻表はこちら。2009年10月31日までは,1時間に1本の割合で走っています。

待っていると折り返しの電車がやってきました。東急のお古ですね…。

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で,ワンマンの電車に揺られること約35分で,加賀一の宮駅に到着。

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まるで神社のような,大変りっぱな駅です。

駅から白山さんまでの間は,急いで歩いて8分程度。林の中の参道を上ります。

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こちらが白山さん。

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お参りもそこそこに社務所でお神酒をいただきました。バチあたりですね…。写真は別の場所で撮ったもの。本醸造で,内容量300mlでした。写真のバックは別の場所で別途購入した柿の葉寿司。

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駅に戻る途中,行きに通り過ぎた「表参道 おはぎ屋」でおはぎ(またはどぶろく)をいただきました。正しくは,こちらでお茶を一服しながらおはぎを食べるスタイルがよい感じなのですが,私はテイクアウトで。

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こちらがおはぎ。これはきなこと粒あんでしたが,ほかにも種類があって,好きなものを2種類選べるしくみ。ほかの種類は,ゴマとかこしあんだったような気がするが,覚えていない…。

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すごくあわただしく行動していたのは理由があって,2十数分の電車の折り返し時間の間にお参り(とお神酒,おはぎ入手)を済ませるため。おかげさまで間に合いました。しかし,何しに来たのか,よくわからない気持ちになりました。みなさまには,ゆっくりして,1時間あとの電車を利用することをお勧めします。

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実は,加賀一の宮駅に電車が来るのは2009年10月31日まで。11月1日からは,加賀一の宮駅と2駅野町よりの鶴来駅の間は廃止になってしまいます。それまでの間に,電車でお得な白山さんめぐりはいかがでしょうか…。

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2009/06/27

栃尾のあぶらげと廃線跡(新潟県長岡市)

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栃尾と聞いて,何を思いだされるでしょうか。食いしん坊なら油揚げ(あぶらげ),乗り物好きならかなり前に廃線になった越後交通栃尾線でしょう…。というわけで,栃尾に行ってあぶらげを食べて,ついでに廃線跡を見物してきました。2007年8月19日のことです。

栃尾の場所はここ。

栃尾へは,長岡駅からバスが出ています。いろいろ経由があるのですが,全部合わせると,1時間に1本から3本程度だと思います。私は,一番本数の多い(昼間は1時間に1本)の急行便に乗りました。1時間弱で510円(2007年当時)。バス停は,栃尾の市街地の中にいくつかあるのですが,とりあえず終点の栃尾車庫前まで。

で,あぶらげ巡りを始めます。まずは,栃尾車庫バス停近くの豆撰へ。ちなみにあぶらげ巡りをされる方は,観光協会のあぶらげ地図(PDF)を手元に用意されるとよいでしょう。

P1030005こちらのあぶらげは,1枚170円。よく覚えてないのですが,豆腐もいただきました。こちらは,おまけか試食でただだったと思います。

P1030006

あぶらげ。普通においしかったと思います…。

次は,かなり離れた「道の駅R290とちお」に向かいます。路線バス(栃尾越後柏崎観光バス,栃尾車庫前から栃堀または栗山沢行きで「おりなす」下車)もあることはあるのですが,1日数本とかなり不便。栃尾車庫前からタクシーで向かいました。1250円。4kmほどあると思います。

で,なんといってもおすすめは,こちらのあぶらげコーナー「揚げ処さとう」(佐藤豆腐店が経営)の揚げたてあぶらげ。

P1030011

目の前で揚げたてものを,すぐいただけます。ねぎ付きで250円でした。

P1030013

揚げたてのほくほくしたあぶらげが異常においしい! 自宅の近くにこのあぶらげ屋さんがあったら,週に一度は通ってしまいそうです。わざわざ遠くから来た甲斐がありました…。

さらに,道の駅の「レストランとちお」で「あぶらげ焼き定食」をいただきました。600円。

P1030015普通においしいですね…。

道の駅からバス停(近いのは「中央公園前」,迎車料金100円込みで980円だった)までタクシーで帰ったのですが,その運転手さんによると,栃尾にはもともと揚げたてのあぶらげを食べるという伝統はなく,朝買ったあぶらげを,夕方火であぶって酒の肴にしたりするのが普通,とのことでした。というわけで,揚げたてあぶらげはニューウエーブなのですが,油揚げ好きの方には自信を持ってお勧めできます。

なお,大きなあぶらげが特に好きな方は,秋の「あぶらげ祭りに参加されるとよいでしょう。およそたたみ一畳分のあぶらげを揚げるようすが見物できるようです。揚がった巨大あぶらげ(の一部)を,食べることもできるんじゃないでしょうか(たぶん)。

P1030001

ところで,長岡駅からのバスの終点,栃尾車庫前は,越後交通栃尾線の栃尾駅あと。写真の奥手が長岡方向で,バスが止まっているスペースに線路があったんだと思います。1975年に廃線になって30年余り経つのですが,廃線あとだとはっきりわかる状態です。

P1030007

栃尾駅あとの長岡側から長岡方面の廃線跡をながめたところ。

バスに乗っていても,注意して見ていると,廃線跡が残っていることがわかりました(ただし並行しているのは一部区間だけ)。空中写真を見ると,わりと廃線跡は残っているようです。

というわけで,あぶらげ好き,廃線好きな方,栃尾に行かれるのはいかがでしょうか…。

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2009/06/19

中央リニアのボーリング跡地(静岡県静岡市二軒小屋)

P10006521
中央リニアでJR東海が希望しているのは南アルプスを貫く「Cルート」。2008年3月に,南アルプスの両側,山梨県早川町のボーリング現場と,長野県大鹿村のボーリング現場を見物したのですが,この間は22kmあります。ひょっとしたら,間に挟まれた静岡県静岡市二軒小屋地域でもボーリングをしているのでは? と気になっていました。大井川沿いの二軒小屋は,道路が通じているところ。JR東海が真剣にCルートを検討しているのなら,二軒小屋近辺でボーリングをしないはずがないようにも思えます。

で,調べていたら,2008年秋にこんなページを見つけました。

(以下引用)
二軒小屋トンネルを出て西俣の分岐から東俣林道を進み、ボーリング工事を右見送って、道に下草が茂って程なく、
「民宿ふるさと」の掲示板ページ,竹魚篭さんの2007年9月21日の書き込み

ひょっとしたら,中央リニアのボーリングかもしれませんが,はっきりしませんね…。これを仮に「第一現場」としておきます。

さらに,2009年に入ってこんなページを見つけました。

(以下引用)
二軒小屋ロッジを発つ
30キロ下流の畑薙第一ダムを目指す
出発時からポツポツ降っていた雨は
30分もすると 本降りになった
雨の中 林道をひたすら歩く

(中略)

ボーリング調査中
JRはリニア新幹線を 
南アルプスの下 通せるかどーか 調査中
大阪ー東京を 1時間で結ぶ予定らしー

「八風窯の読み物、エッセイ『サザン サザン 5』」

印象的なボーリング・マシンの写真が載っています。2007年5月1日の記録のようです。こちらは「第二現場」ということで。

どちらも,2年経ってしまっていたのですが,百聞は一見にしかず。実際に行ってみて,どんな感じか確かめてみることにしました。2009年5月24日のことです。

前日の朝,静岡駅で軽自動車を借り,約2時間半で畑薙ダムへ。そこで東海フォレストの送迎バス(要予約,当日はワゴン車だった)に乗り換え約1時間で椹島(さわらじま)へ。1日目はそこで泊まりました。畑薙ダムからの送迎込み,1泊2食付きで7000円。午後1時ごろ着いたので,近くの鳥森山(椹島からの標高差440m,眺めがちょっとよい,山頂まで1時間半かかった)などに散歩してすごしました。

話はちょっと脱線しますが,畑薙ダムから北の静岡県(静岡市)最北部は,東海パルプの私有地。江戸時代は天領(幕府直轄領)で,家臣の酒井家に管理が任されていました。酒井家が明治維新後に大倉財閥の創始者,大倉喜八郎に売り渡し,東海パルプの土地になったということのようです(東海パルプのページによる)。所有と管理がいっしょくたにされているような気がするのですが,江戸時代は現代の常識が通じないのかもしれません…。

ちなみに畑薙以北は道路も東海パルプのものだったのですが,この近辺は全国でも有数の土砂崩れ地帯。道路の維持管理ができないために,市道にして,静岡市に維持管理してもらっているとのことです。中部電力や東京電力のダムや発電所工事の際には,ダンプも行きかったんだそうです。

話は元に戻り,翌24日。朝,釣り客や散策客向けの片道送迎サービスで二軒小屋まで(宿泊と一緒に要予約,30分)。そこから,まずは第一現場方面へ。跡形もなくなっていましたが,東俣,西俣の分岐を過ぎて道に下草が生えているところまでで,右側にボーリングができそうなスペースがあるのはここだけ。たぶんここで,ボーリングしていたんじゃないかと思います。二軒小屋から20分ほどのところでした。

P10005871上流側から見たところ。蝙蝠岳の登り口のすぐそばです。

ここでボーリング工事をしていた可能性は高いと思いますが,リニアのボーリングかどうかははっきりしません。電力会社の設備のためのボーリングかもしれません。早川町のボーリング現場と大鹿村のボーリング現場を結ぶトンネルができるなら,ここらへんの地下600mほどのところをトンネルが通過しそうなのですが…。ちなみにここは早川町のボーリング現場から7kmほどのところ。標高1440mで,早川町の現場より900mほど高くなっています。

2009年7月10日追記
コメント欄に以下の投稿をいただきました。ここもリニアの現場で間違いないようです
この2つの現場は同じころ、同じ業者様が作業をしていました。第1現場は東俣の蝙蝠岳登山口入口、第2現場はツバクロの河原、その写真の場所で合っています。
どなた様かわかりませんが,ありがとうございました。

ここからちょっと行くと,中部電力の作業用モノレールの発着場がありました。その先は草木が生えて,車は通っていない雰囲気でした。

ちょっとすっきりしませんでしたが,第二現場方面へ向かいます。

第二現場は,「穴を掘らせたなら日本一の秋田県の会社が2007年,2008年の2年がかりでボーリングした」(東海フォレストの方)なんだそうです。リニアのボーリングだったことは間違いありません。

で,Webページの写真と見比べながら歩いていったのですが,なかなかそれらしい場所はありません。

二軒小屋から南に3kmほど歩いたところに跡地らしきものが見つかりました。

P10006551

写真はトップ。Webページの写真と符合する風景はここしかありませんでした。あまりあてにならないコンパスから現場と写真を照合すると,西と西北西の間の方角に向け,斜め下にボーリングしたようです。こちらは,穴のあとのふたらしきもの。この向きもWebページの写真と符合します。

ただ,ここは,ほかのボーリング現場を結ぶ線から南にそれています。北に大規模ボーリングをする土地を確保できなかったからでしょうか…。それとも,南よりの経路も検討していた(いる)のでしょうか…。

このあと,椹島まで歩き,そこから送迎バスに乗って畑薙ダムへと帰りました。

ちなみに,鉄道トンネル建設に関するWebページで参考になるのはテクノ・トレジャー。特にすごいのは,中山トンネルや鍋立山トンネル(「あのバイパス路線」の5)のページ。これを読むと気付くのは,長大トンネルは,両端から掘るのではなく,中間に立坑や斜坑を作って,中から両側へも掘っていくこと。もしCルートで「南アルプス・トンネル」を作るなら,二軒小屋付近に1カ所か2カ所,立坑か斜坑つきのトンネル建設基地を作るのではないかと推測しているのですが,どうでしょうか…。

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2009/06/18

清水港の塚間の渡し(静岡県静岡市)

P1080766
静岡県の清水といえば古くからの港町。そこに,港内(湾内?)を横断する渡船があると聞いて,2008年12月20日に行ってきました。

運航するのはエスパルスドリームフェリー。清水エスパルスの親会社,鈴与ホールディングスの子会社なのでこのような名前のようです。

運航区間はこんな感じ。

より大きな地図で 清水港水上バス を表示

清水駅から歩いて10分足らずの江尻から,海釣り公園,日の出,貝島を経て三保の松原の近く,塚間までを結びます。

P1080753
乗り場は,魚市場の直販コーナー「河岸の市」のはずれ。
P1080754時刻表はここ。塚間までの運賃は400円でした。あらかじめ自動販売機できっぷを買っておきます。
P1080768
待っていると,かわいい船が到着。わかりにくいですが,前のほうが操舵室兼客室,後ろのほうがデッキになっています。
P1080770
客室の中。広々としているのは,湾内の工場への通勤に使われている方が多いので,立って乗る人をたくさん乗せるためだと思います(たぶん)。
P1080772ちなみにデッキはこんな感じ。
P1080777途中,渡船でしか行けない海釣り公園に立ち寄ったり,
P1080784観光船やフェリーが発着するところに立ち寄ったりします。
P1080801およそ20分ほどで終点の塚間に到着。
P1080802
船はあっという間に出港していきました。
P1080807ここから歩くと40分ほどで三保の松原。私は,かなり前に三保の松原に行ったおぼろげな記憶があるので,三保の松原まで半分行ったところにある「三保の松原入口」バス停から清水駅までバス(しずてつジャストライン)で帰りました。こちらのバスは約10分おきで,清水駅まで360円。
P1080808この渡船,もともとは清水ではなく,もう少し東京(江戸)方面に離れた興津と塚間を結んでいたものだそうです。鎌倉時代から,三保の松原を訪れる人を運んでいたのでしょう。ひょっとしたら,清水の次郎長や森の石松もこの渡船で「寿司食いねえ」とかやっていたのかも…。

今はおもに通勤と釣りの人向けのようですが,三保の松原に遊びに行くのなら,片道を渡船にしてみるのもよいかもしれません。天気がよければ,富士山がきれいに見えることでしょう…。

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2008/12/04

鉱山電車で温泉めぐり(三重県熊野市)

9822808t
熊野市の山奥,熊野簡易軌道(くまかん)からそんなに遠くないところに,トロッコに乗って行く温泉があります。ちょっと古いですが,1998年2月28日に乗ったときのようすです。

場所はここ。

ここ熊野市紀和町は,奈良時代から続いた鉱山「紀州鉱山」の町。1978年に閉山したのですが,鉱山電車と一部のトンネルを活用して,宿泊設備「瀞流荘」(せいりゅうそう)と「湯ノ口温泉」の間,約1kmを送迎するのに使われているのです。瀞流荘まで行き,そこから鉱山電車に乗って湯ノ口温泉に向かうのが普通のパターンだと思います。

瀞流荘は,紀和町の中心地からやや外れたところ,和歌山県新宮市の飛び地との間を流れる北山川沿いにあります。バスの便は,JR紀勢線の熊野市駅と阿田和駅からそれぞれ1日4本(熊野市自主運行バス)。また,新宮駅から熊野交通バスで約30分の志古から,瀞峡めぐりのウォータージェット船に乗り換え,途中の小川口で降りるという手もあります。小川口の船着場から瀞流荘までは10分ほどです。こちらは昼間は1時間に1本の割合で出ています

私は,東京(池袋)から勝浦温泉行きの夜行バスに乗り七里御浜で下車。歩いてすぐの阿田和駅からバス(当時は三重交通が運行)に乗り換えて行きました。料金は880円で,8時台に小川口のバス停に着きました。今はより乗り換え待ち時間が長くなっているようですが,バスは瀞流荘まで行き,運賃は400円に下がっています。

で,瀞流荘のフロントで鉱山電車の往復きっぷと湯ノ口温泉の入浴きっぷを購入。電車200円,温泉300円のところを合わせて100円引きで400円払いました。セット割引なのか,割引券があったのかは覚えていない…。今は電車は400円になっているようです。

トップは瀞流荘側の乗り場で取った写真です。バッテリー式の機関車を連結しようとしているところ。ちなみに,鉱山電車の出発時刻は決まっています

9822808u準備ができた列車。マッチ箱みたいな客車で頭をぶつけそうでした。

出発すると,すぐにトンネルに入ります。10分ほど走ってトンネルを出たところが湯ノ口温泉。

9822809uこちらが湯ノ口温泉駅。

なかなかよい温泉らしいのですが,温泉のことは何も覚えていません…。

9822809t
約1時間後の電車で瀞流荘に戻り,そこで3時間ほどのウォータージェット船を予約して,きっぷを購入。小川口から瀞峡を回って志古まで行くコースで2510円でした(現在は3070円)。そのうえでタクシーを呼んでもらい,鉱山資料館へ。運賃960円。歩くと30分ほどの距離でしょうか。

9822811t入館料600円(現在は500円)。なかなかおもしろかったです。で,一通り資料館を回ったあと,鉱山街の雰囲気の残る町並みを散歩。途中の「すずらん」という店でカレーを食べた記録が残っています。500円。

再びタクシーに乗り,小川口の乗船場へ。920円。

瀞峡,なかなかよかったです。

というわけで,熊野市紀和町はなかなか楽しめるところ。さらに市街地から車で10分ほど行くと,国内でも有数の棚田である丸山千枚田もあります。さらに夏ならば,少し足を延ばして北山村まで行けば,観光筏下りも楽しめます。

川湯温泉や十津川温泉といったよい温泉も近くに控えるここ一帯は,国内でも有数の観光地といってもよいでしょう。鉱山電車好きに限らず,一度いかがでしょうか…。

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2008/11/28

簡易軌道で農業体験(三重県熊野市)

P1080501
三重県熊野市に,農業用簡易軌道を作られた方がいます。名前は「熊野簡易軌道(くまかん)」。農業体験の一環として,訪ねた人は簡易軌道に乗せていただける「体験試乗会」に2008年11月16日,参加してきました。

場所は,熊野市の山奥。所有者(くまかんさん)の希望で詳しい位置は秘密。バスが1日2本通うところなのですが,日帰り訪問にはちょっと不向き。で,新宮でレンタカーを借りて訪ねました。私も詳しい場所は知らなかったのですが,何とかたどり着きました。

P1080488くまかんさんは,耕作放棄されていた棚田を2004年に取得。再び開墾されて,とりあえず1反(10アール)の稲作から始めました。そこで問題になったのは,運搬手段。棚田にはトラックが入るような道はなく,苗や,収穫した稲(約300kg)を手作業で運ぶのは重労働です。そこで,農作業用の簡易軌道を敷設してしまいました。2008年に135メートル完成し,2009年には150メートルまで延ばす予定だそうです。トップは起点の平谷中野駅。写っている車両は立山砂防軌道で使われていたモーターカー(定員8名のガソリンカー)。

P1080489起点から30メートルほど進んだところから撮った写真。ピンボケですが,49メートル地点の踏切が見えます。

P1080509高台から望む,50メートル地点から120メートル地点。裸電球があるあたりが,くまかん桜台信号所。奥には,二つめの踏切も見えます。
P1080494二つめの踏切のすぐ先が雲(ん)駅。下に見えるのがくまかんさんが耕す棚田。モーターカーが入ってこれるのはここまで。
P1080507雲駅から15メートルほど進んだところにあった終点,蟾島口(びきしまぐち)駅。こちらは,手押しの機動運搬車(トロッコ)しか入ってこれませんでした。ちなみに雲駅から蟾島口駅の区間は2008年11月17日にいったん撤去しました。2009年秋に,さらに15メートル先の柚の木谷駅まで含めて再開通する予定だそうです。

くまかんさんのご厚意により,雨の降りしきる中,モーターカーで1往復,トロッコに片道乗車。さらにトロッコを片道押させていただきました…。

P1080712現在くまかんさんは,合計7反(70アール)ほどの田畑を耕され,お米のほかに,小麦,そばなどを作られているようです。いろいろ話を聞かせていただいたのですが,山村で農業を成立させていくのは,大変そうだと感じました…。

熊野簡易軌道で農業体験,2008年シーズンは,12月上旬まで。すでに定期の試乗会はありませんが,くまかんさんに3日前までに連絡すれば,対応していただけることもあるようです。また,来シーズンまで待てば,定期の試乗会があるかもしれません…。私から積極的に告知するわけにはいかないのですが,興味がある方は自力で探せばきっとたどり着けると思います…。

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