2009/05/15

遊覧船に乗って軍艦島上陸観光(長崎県長崎市端島)

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島めぐりをしている人にとって,無人島はあこがれのまと。でも,自分で船をもったり,誰かの船をチャーターするのはちょっと…という人も多いことでしょう。そんな人に朗報が。日本を代表する無人島,廃墟で有名な長崎の軍艦島(正式には端島)に上陸するツアーが始まりました。2009年5月2日に参加してきました。

場所はここ。

 私が参加したツアーは,長崎港からやまさ海運の船に1時間ほど乗り,軍艦島に上陸。1時間ほど見物したあと,1時間ほど船に乗って帰る合計3時間のコースです。こちらはやまさ海運に直接申し込むツアー。私は,4月20日ころ電話で申し込んだのですが,今はメールかファックスで申し込むのがよいようです。

 ほかに,高島海上交通の船に乗るツアーもあるようです。こっちは,長崎国際観光コンベンション協会近畿日本ツーリストJALなどの旅行会社に申し込むことになります。

(09年5月25日追記。旅行会社に申し込むツアーはやまさ海運とは別の会社の船でした…。その旨書き直しました)

 私は,午後1時ちょうどに長崎駅に着きました。路面電車に乗り換えて,2駅先の大波止に(100円)。海に5分ほど歩くと長崎港ターミナル。長崎駅から15分ってとこです。一角にあるやまさ海運で,乗船の手続き。ツアー代が4000円で上陸料が300円。現金のみ。クレジットカードは使えません。出航したけど波が0.5メートルの高さだったり,風が5メートル以上だったりして上陸できないときは,300円は返してもらえます。ちなみにやまさ海運の窓口のかたは,キャンセル待ち希望のお客さんに,「15分前になったらキャンセル状況がわかるから…」という意味のことをおっしゃってました。予約しているかたは,15分前までに手続きするのが無難なようです。

P1100258 これがきっぷ類。真ん中の上が乗船券,その下が上陸券,そのほかがパンフレット。

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P1100261 乗ったのはこんな船。普通の遊覧船です。

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 周りの景色を見物しながら進んでいくこと1時間弱。軍艦島が見えてきました。確かに軍艦みたいに見えます…。

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 7階建ての小中学校。給食用のエレベータはあったけど,人が乗るエレベータはなかったとか。子供は元気だから大丈夫(たぶん)でしょうけど,先生は大変だったことでしょう。

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 島が近づくにつれ,船の中もちょっとした興奮状態に。でもここまでは,上陸しないで島の周りを回るコースと同じ。

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 上陸観光のために長崎市が整備した出島(桟橋)に近づきます。出島は波に乗る浮き桟橋でないため,波で揺れる船は接岸しても結構上下します。そのため接岸作業は大変そうでした。乗り物的に印象に残ったのは,船のロープは出島でなく,数十メートル離れた軍艦島に結びつけること。短いロープだと船の上下運動についていけず,ロープが切れたり,船を傷つけるからでしょう。着岸しない日も多いらしいけど,本日は無事着岸。ラッキーでした…。

P1100338 出島は階段状に切り欠いてあって,潮位に合わせた段で,潮を横目に見ながらおりるしくみです。

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 ここはまだ軍艦島の外,桟橋の上。トンネルをくぐって見学コースに向かいます。見学コースには手前から第1,第2と,三つの見学広場があります。そこに,解説の方が待ち受けていて,説明してくれるしくみ。二つのグループに分かれて見学しました。

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 ここは第1見学広場。広場越しに(鉱業)会社事務所があったほうを見たところ。

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 こちらは,第1見学広場から,海からも見た小中学校を望んだところ。手前に門型のコンクリート柱が並んでいるのは,石炭を運んだベルトコンベアの跡。

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 こちらは第2見学広場から見た会社事務所。ちなみに,閉山の際,技術力が推測できる設備は鉱業会社が破壊したのだそうです。ここが荒れ果てているのは,そのせいもあるかもしれません。

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 第3見学広場に向かう途中から望む鉱員アパート。

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 第3見学広場から見た鉱員アパート。

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 プールのあと。

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 というわけで,あっという間に1時間の上陸見学は終わりました。

 きちんと整備された見学コースから団体行動で見物する廃墟。いってみれば,動物園で見る動物みたいなものではあるんですが,私のような廃墟初心者には,十分迫力のある内容でした。もちろん見学コースから離れて,廃墟に手を触れるというわけにはいかないので,生廃墟(?)好きの方は別の感想をもたれるかもしれませんが…。

 というわけで,安全に解説付きで廃墟を間近に楽しめる軍艦島上陸観光。長崎による機会があれば,参加してみるのもよいかもしれません…。

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2008/08/26

ケーブルカーに乗って船遊び(徳島県東みよし町)

Rimg13291ハイウェイオアシスってご存知でしょうか。簡単に言うと,一般道の道の駅と高速道路のサービスエリアが一緒になったようなもの。おそらくみんなのガソリンからたくさんお金を集めて作っているだろう設備です…。

税金の使い道についてはいろいろ議論があるでしょうが,それはひとまず置いておいて,そんなハイウェイオアシスの中の一ヶ所,「吉野川ハイウェイオアシス」に行ってきました。とはいってもハイウェイオアシスめぐりをしているわけではなく,ちゃんとした理由があります。そう,ここ吉野川ハイウェイオアシスは,吉野川の川原に下りるためのケーブルカーがあり,下りたところから「美濃田の淵遊覧船」に乗れるようになっているのです。

というわけで2006年10月14日,徳島県東三好町の吉野川ハイウェイオアシスでケーブルカーと遊覧船を利用したときの報告です。(2008年9月20日訂正。日付間違えてました)

吉野川ハイウェイオアシスはここ。

詳しい地図で見る

高速であれば徳島自動車道の吉野川サービスエリアにつながっています。料金所を通過せずに寄り道できるわけです。吉野川サービスエリアには三好バスストップという高速バスの停留所があり,東京,名古屋,大阪,神戸,高知,松山方面から直接来れるようになっています。

一般道であれば,JR土讃本線の阿波池田駅やJR徳島本線の阿波加茂駅から町営バスが利用できるみたいです。私はというと,前後の予定との兼ね合いでレンタカーを利用し,阿波池田方面から一般道経由で向かいました。

ハイウェイオアシスは高速道路主体で作られてるので,一般道からは迷いやすいことがあります。ここも国道の川向こうでちょっと道が難しいところ。でも,何とかたどり着きました。

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ハイウエイオアシスの片隅にケーブルカー乗り場がありました。ちなみにここでは「モノレール」と呼んでいました。

乗り場に張ってあった案内によると,遊覧船に乗る場合は,券売機で乗船券を買ってから下に降りろということ。右手奥の小屋にある自動販売機で遊覧船のきっぷを購入(1000円)。ケーブルカーで下りました。ちなみにケーブルカーは,遊覧船の利用の有無にかかわらず,誰でもただで乗れます。

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トップの写真を見るとわかりますが,ケーブルカーの距離は20メートルほど。元気な人なら歩くべき距離ですね…。当然,本当に必要とされている方が優先なわけですが,私としては利用してしまいました…。

左の写真に注目していただくとわかると思いますが,レールは2本あるように見えます。大半の重量は1本で支えているようですが,「モノレール」と呼ぶにはちょっと抵抗があります…。

Rimg1330こちらが遊覧船。遊覧船はお客さんが集まり次第随時出航です。で,4時過ぎという遅い時間に伺ったせいもあり,最終便で貸切になってしまいました…。

Rimg1332遊覧は30分ほど。船頭さんからいろいろ説明を聞きながら回ったのですが,ぜんぜん覚えてません。川の水位は上流の降雨で大きく上下するといった当たり前の話ししか記憶に残っていない…。ごめんなさい。桜か新緑,紅葉の季節に乗られるといいんじゃないでしょうか(たぶん)。

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とは言っても,ただでケーブルカーに乗れるのは魅力的。徳島自動車道を利用される機会があれば,吉野川ハイウェイオアシスで一休み。ケーブルカーを往復してリフレッシュするのもよいかもしれません。

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2008/08/24

アラスカ州営鉄道に乗って氷河見物(その2)

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アラスカの氷河見物の続きです。ホイッティア(Whittier)で氷河見物をした2日前,2001年7月8日に,アンカレッジ(Anchorage)からスワード(Seward)に日帰りで行き,クルーズツアーに参加しました。スワードはここ。
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スワードは,人口3000人ほどの港町。貨物港や漁港としての役割を果たしているだけでなく,観光の拠点にもなっています。ツアーのチケットは,当日朝にアンカレッジ駅で…と覚えていたんですが,改めて家計簿を見直してみたら,アンカレッジ駅で買ったのはスワードまでの往復乗車券。スワードの船乗り場でクルーズを申し込んでいました。さすがに当日朝ではクルーズと一緒のチケットは発券できなかったようです。
アンカレッジからスワードまでの往復きっぷは当時で90ドル(1万1700円),2008年8月現在では110ドル(約1万2000円)になっているようです。

P1120032スワード行きの列車「沿岸特急号」(Costal Classic:かなり意訳)は客車列車。当時のダイヤを覚えていないのですが,今のダイヤは,アンカレッジ朝6時45分発のスワード11時5分着。帰りは18時発の22時15分着。帰りはもうちょっと早かったような気もしますが,当時から基本パターンは変わっていません。

4時間20分程度かかるので,食堂車も用意されています。米国の鉄道は日本より車両のサイズが大きいので,割と広々としていたと記憶しています。でも車内の写真が残っていないので正確なことは覚えていません…。

P1120034何両かにはドームが付いていました。車両の真ん中の屋根に出窓がついていて,180度の展望が楽しめるという趣向です。いわゆる「ドームカー」ですね…。

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アンカレッジを出てしばらくは,アンカレッジの郊外を走ります。で,食堂車で朝ごはんをいただきました。朝ごはんセットが8.75ドル,コーヒーが1.5ドル,これにチップを1.75ドル足して,12ドルちょうど(1496円)。当時車内ではクレジットカードは使えませんでした。今ではどうでしょうか…。

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ごはんが終わったころには,すっかりいい景色になっていました。ホイッティア行きの路線と分岐するところ。

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氷河も見えてきます。米国の鉄道を全線乗ったわけではないのですが,全米でも有数の景色のいい路線でしょう。氷河を近くに見れるのは米国ではここだけかもしれません。

P1130037ドーム部分。ドーム部分は席が指定されておらず,誰でも使えるようになっています。たいへん眺めがいいんですが,ちょっと狭い感じがします。極端に言えば,屋根から首を出して,そこに透明なふたをしたという感じ。長居をするところではありませんね…。ほかのお客さんと交替で楽しむので,これくらいでちょうどいいのかもしれません。

ちなみに今のアラスカ州営鉄道は,2階建て客車の2階部分の屋根をほぼガラス張りにし,はじっこにオープンデッキ(外に出られる部分)を設けた客車も連結しているようです。いわゆる「フルドームカー」ですね…。これならずっと座っていても圧迫感はなさそう。ただしこれは「ゴールドスターサービス」(GoldStar Service)という上級サービスで,スワード往復だと249ドル(約2万7000円)と倍以上かかるようです。

で,車窓を楽しんでいると,あっというまにスワードです。

船乗り場のクルーズ受付デスクに行って,「Resurrection Bay Tour with Fox island lunch」(フォックス島ランチ付きリサレクション湾ツアー)を申し込み。79.2ドル,1万149円でした。ちなみに今は84ドル(約9200円)のようです。ほかにも何種類かツアーはあったのですが,どうしてこのツアーにしたのかは覚えていません。ほかに空きがなかったのかもしれませんが,食い意地が張っているのでランチ付きにひかれたのではないかという気がします…。
P1130041船はまずフォックス島へ。たぶんランチ専用の無人島なんだと思います。このランチ,おいしかったです。米国のごはんは,おかず(たとえば焼サーモン)にわけのわからないソースをかけて台なしにすることが多いと思うのですが,ここはそんなことはありませんでした。付け合せの野菜ピラフもだしが利いていて,たいへんおいしくいただけたと記憶しています。

P1130043おなかが落ち着いたところで船に戻ります。ちなみに船は,「Glacier Queen」(氷河の女王号)。ここからクルーズは本番です。

P1130050氷河は割と遠目に見物です。
P11300601メインは自然観察。

海鳥を見たり,
P1130065景色をながめたり,
P1130071野生動物(アザラシ?)を見たり。

午後4時過ぎにスワード港に戻り,それから列車でアンカレッジに戻りました。アンカレッジに着いたのは午後9時過ぎだったと思いますが,そこは高緯度の夏。アンカレッジに着いてもまだまだ明るかったです(アラスカでは起きている間に夜になったことはありませんでした)。

というわけで,スワードのこのツアー,氷河見物向きではないのですが,野生動物好き,おいしいランチ好きの方にはお勧めです…。

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2008/08/16

アラスカ州営鉄道に乗って氷河見物(その1)

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暑いですね…。こういうときは氷ですね…。というわけで,ちょっと古いですが,2001年7月10日にアラスカで氷河遊覧ツアーに参加したときの報告です。

成田からシアトル経由でアンカレッジ(Anchorage)に着いたのは7月7日。7月11日までアンカレッジにいたのですが,そのうち,7月8日にスワード(Seward)から船に乗る,7月10日にホイッティア(Whittier)から船に乗る日帰り氷河遊覧ツアーに参加してきました。今回紹介するのは,7月10日のホイッティアから船に乗った「The 26 Glacier Cruise(26氷河クルーズ)」。氷河を見物するにはこちらがお勧めです。スワードのツアーはスワードのツアーでいいところがあるんですが,それは次回紹介するってことで。

アンカレッジとスワードとホイッティアの位置関係は下の地図をご覧ください。アンカレッジとスワードの間の距離は114マイル(183km)だそうです。
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ツアーのチケットは,ホイッティアは前日夕方にアラスカ州営鉄道アンカレッジ駅の窓口で,スワードは当日スワードまで行って申し込みました。

(8月24日訂正。スワードのツアーをアンカレッジ駅で当日申し込んだように書いていましたが,スワードまで行って申し込んでいました…)

ちなみに日本で買ったのは往復の航空券(行きはアンカレッジまで,帰りはフェアバンクス(Fairbanks)から)だけ。出国税,空港使用料込みで12万4640円でした。今はもっと高くなっているんでしょうね…。アンカレッジの泊まりはユースホステルにしました。ドミトリーで1泊19ドル(2470円)。米国のユースは一般に食事はつきません。だから19ドルは素泊まり。米国のほかの地域に比べたら高めの宿泊料金でしょうが,アンカレッジはもともと物価高なのでしかたないと思います…。
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The 26 Glacie Cruiseは,往復の鉄道運賃と遊覧船込みで178ドル(当時,2万2511円)。あらためて,2008年版のブロウシャーを見てみたら,2008年は225ドル(ざっと2万4700円)に値上げになっていました。26氷河クルーズの名前は「26の名前のついた氷河と,無数の無名氷河を見物して回る」(ブロウシャーより。一部意訳)からだそうです。

当日は朝10時発のホイッティア行き「Glacier Discovery(氷河見物号)」に乗車。客車列車がほとんどの米国鉄道にしては珍しくディーゼルカー(気動車)。ちなみにアラスカ州営鉄道は高くなったホームはありません。レールと同じ高さの舗装面に踏み台(ステップ)を置いてくれるので,そこから乗るのが基本。
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往きの列車の中でサンドイッチを食べました。これは別料金。コーヒーつきで6ドル(748円)。

Glacier discoveryはスワード行きの線路を走りますが途中で西方向に別れ,港町ホイッティアに。最後に道路と線路が一緒になった(時間帯で使い分けている)珍しいトンネルを抜けるとホイッティアです。12時半ごろ着いたはずです(あまりはっきりした記憶も記録もない)。ホイッティアはアラスカ南東地方への船が発着する港町。でもたいへんさびしい町でした。

そのホイッティアで立派な高速客船に乗り換え,午後1時に出発。ここからは「Phillips' Cruises & Tours」という会社の遊覧船。The 26 Glacier Cruiseは,この遊覧船ツアーの名前。鉄道で行かずに,往復バスや乗用車でも参加できるようです。

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客船の中はコーヒーただ。お昼ごはんもついてます。ちょっと期待していたのですが…。米国の昼食って感じですね…。
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船の中から遠くの氷河を眺めたり,甲板に出て,間近に氷河を見たり(トップの写真)。

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氷河に近づくと,氷のかたまりが海面に浮かぶようになります。
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船の高さの何倍もある氷河。ときどき崩れてドドーンと氷が海に落ちるのが迫力あります。船が氷河に近づきすぎると危ないので,あんまり近づけませんとアナウンスで言っていたような記憶があります。

こんな感じで氷河を見物。途中でちょっと野生動物も見物しながらホイッティアに戻ったのが午後5時半。そこで6時半ごろ発の列車に乗り,アンカレッジにもどったのが午後9時。7月で緯度が高かったのでまだぜんぜん外は明るかった。
P1150158このツアー氷河好きにはたまりません。ヨーロッパ・アルプスでも氷河は見たことがありますが,あちらの氷河は動いていることは実感できません。氷河の中の洞窟に入ったりできるので,それはそれで楽しいんですが。こちらは,氷河って動いているんだなってことがよくわかります。
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アンカレッジは,日本から直行便がなくなってちょっと行きにくいのですが,アラスカは観光旅行によいところ。機会があったら,ぜひ氷河クルーズを体験されることをお勧めします。

ということで,その2(スワード編)に続きます…。

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2008/07/17

クルーザーで知床岬観光

P1010940暑くなってくると,涼しいところに行きたくなります…。日本で有数の涼しさを誇るといえば,知床岬。2007年7月13日にクルーザー(小型の遊覧船)に乗って見物してきました。そのときの報告です。

P1010899私が乗ったのは,ウトロからの遊覧船。ウトロは,知床岬の北岸にある観光の中心地です。南岸の羅臼からもクルーザー型の遊覧船があるようです

ウトロからの遊覧船は船の大きさで2パターンあります。右の写真で右手前に見えるのがクルーザータイプの遊覧船,左奥に見えるのが大きな遊覧船。大きな遊覧船は1社ですが,クルーザータイプは何社も運航しています。出航時刻はどこも午前10時が基本のようです。私は,ドルフィンというところのクルーザーにしてみました。事前に特別な情報があったわけではなく,ただ単純にバスを降りたところから近かったからです…。ちなみに所要時間は3時間半で8000円。

乗ってみてわかったのですが,航路に違いがあるのは,大きな遊覧船とクルーザータイプの間。大きな遊覧船は割と沖合いをゆったり進みます。クルーザータイプはスピードが速く,岸に近づくこともしばしば。ヒグマやアザラシを間近に見たいならクルーザータイプがお勧めです。どちらにしても,双眼鏡を持って行くことをお勧めします。クルーザータイプは,時間的な前後はあるもののほぼ同じようなところを運航するようです。クルーザータイプの中で選ぶとしたら大きさと客室くらいですかね…。

ちなみに,海の上はウトロの町より寒いです。で,クルーザー遊覧船はウインドブレーカーを貸してくれます。私はデッキで見物しました。当日は定員いっぱいだったので舳先で座る人もいました。寒がりの人は舳先はやめといたほうがよいと思います…。

P1010904途中ではアザラシを見たり,
P1010919ヒグマを見たり。

ヒグマは何頭も見ました。必ずといっていいほど遭遇できるのではないでしょうか。
P1010935途中滝なども見物しながら,進みます。

知床岬に着いたのは11時50分ころ。この近辺は上陸禁止地帯なので眺めるだけ(トップの写真)。写真にはうまく残せなかったけど,はるかかなたに国後島も霞んで見えました。ちなみに,ここらへんで漂流して国後島に近づくとロシアに拿捕されちゃうそうです。遊覧船のエンジンが故障してしまったら…。

P1010949実際,同じ時刻に出発したクルーザー遊覧船のうち一隻は,エンジンが故障してしまいました。

でも大丈夫。クルーザー遊覧船は別の会社でも連絡を取り合って,いざというときは助け合うようになっています。こちらの船内に「もしかしたら何人かお客さんを乗せるかも」というアナウンス。近づいて様子を見ていたら,直りました。よかったです…。基本的に同じ時間に出航するのは,いざというときに助け合うためという理由もあるようです。

P1010953ちょっとしたアクシデントにもめぐり合い,わくわくどきどきしながら過ごすことができました。野生動物好き,自然景観好き,岬好き,遊覧船好きの方にはぜひお勧めしたいコースです。ちょっと高くて時間もかかるけど,それだけのことはあると思いました。

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2008/04/28

氷川丸でシアトル航路をしのぶ

P10409971旅行好きの人なら,一度は米国西海岸(カナダ,アラスカでも可)までの太平洋航路の船旅を楽しみたいと思っていることでしょう(ちょっと強引ですかね…)。米国西海岸で日本から一番近いのがシアトル。日本とシアトルを直線で結ぶ航路は,アリューシャン列島をかすめることになります。アリューシャン列島は低気圧の墓場。晴れの日は年に十日ほどしかないそうですが,天気がよければ雪をかぶった火山や,ラッコ,アザラシなどと遭遇できるはずです(たぶん)。

そんなシアトル航路に1960年まで就航していたのが氷川丸。今は山下公園に係留されています。2年前(2006年)までは,「氷川丸マリンタワー」という会社が所有しており,入場料を払えば中に入れました。しかし,会社の解散とともにそれができなくなってしまいました。実は氷川丸には行ったことがなかったので,「2度と入れないのか…」と残念に思っておりました。ところが2008年4月25日の新聞に「今日から公開」という日本郵船の全面広告が出ていました。シアトル航路を運営していた船会社が買い戻して,また中を見学できるようにしてくれたのでした。

というわけで2008年4月27日,氷川丸を見学してきました。入場料は200円でした。シアトル航路の乗客の立場で見てきました。

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まずは1等区画から。

こちらは1等児童室。スチュワーデスさんがいて託児もしていただけたそうです。「子供を預けてゆっくり食事ができました」とのこと。なるほど。

P10500071こちらは1等食堂。タキシード,イブニングドレス着用といったドレス・コードがあったようです。

なお,当時の日本郵船は,外国航路の楽しみの大きな割合を占める食事に力を入れており,腕利きのコックを高給で雇い入れていたのだそうです。基本は洋食だったようですが,航路中1回は必ずすき焼きを出したとか,チャップリンが乗船したときは好物の天ぷらを毎晩のように出したとか。何だか粋ですね。

でも,毎晩豪華な食事をして,運動ができない環境では,太ってしまわないか心配です…。

P10500131こちらは1等社交室。船首近くにあって,眺めもよさそうです。昼間は椅子やじゅうたんがしつらえられているのですが,夜になると片付けられ,食事の後は毎晩のように舞踏会が開かれていたとか。舞踏会って,そんなに楽しいものでしょうか…。

P10500191もちろん,舞踏が苦手な方でも大丈夫。こちらの1等喫煙室で男同士の話で盛り上がることも可能です。ちなみにここの(実はここに限らず)天井,けっこう凝ってました。

P10500091舞踏会も男の会話もたばこも苦手な方は,1等読書室をご利用いただけたようです。これはいいかも。

P10500251こちらが基本の1等客室。コンパクトにまとまってます。ビジネスホテルの小さめの部屋っていう雰囲気です。ただしアウトバス(バストイレは共同)。シングルタイプとツインタイプを展示してました。

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1等には特別室もあります。寝室,バスルーム,リビングが3室セットのスイートになっています。それでも,そんなに広々としているわけではありません。当時の客船はスペース上の制約が大きかったのでしょう…。

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ちなみに氷川丸には1等客室のほかに,ツーリスト・クラス(2等客室),3等客室がありました。ツーリスト・クラスは見学できませんでしたが,3等は見学できました。3等船室は,2段ベットが4組ある,8人相部屋です。雑魚寝かと思っていたらそうではなかった。これくらいならそこそこ快適に旅行できそうかも。ただし3等は下層にあって機関室に近いのでうるさかったかもしれません。また,甲板に出ることも自由にはできなかったそうです。ちょっとつらいかもしれませんね。

3等の食事は,あじの干物やさんまといった和食中心だったようです。食事は3等のほうが私好みですかね…。ノーベル賞を取られた小柴昌俊博士はフルブライト留学生として氷川丸の1等客室に乗船したそうですが,1等の食事にあきて,ときどき3等のお客さんと食事を取り替えていたそうです。

私も1等に乗船して,3等のごはんを食べるというのがよさそうな気がします。これなら甲板の散歩も自由なはず。

ちなみにシアトルまでのお値段は,1930年(昭和5年)当時,1等で500円(250ドル),ツーリストクラスで250円(125ドル),3等で110~140円(55~70ドル)。日本郵船の初任給が70円だった時代ですから,当時の1円は今の5000円くらいの感覚でしょうか。そうだとすると,1等250万円,ツーリストクラス125万円,3等60万円ってことになります。

…。やっぱり自腹でいくとすると,3等ですね…。

氷川丸は,乗客用の区画だけでなく,操舵室,船長室,機関室なども見学できます。山下公園に行かれたときだけでなく,中華街や元町から足を伸ばして立ち寄るのもいいかもしれません。

2009年12月26日修正:ドル建ての運賃が間違っていました(4倍になっていた)。ごめんなさい。修正しました。

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