北米

2008/09/08

アラスカ縦断列車の旅

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アラスカで氷河見物(その1その2)をしたときの続きです。

本題に入る前にちょっと余談。

アンカレッジには4日間いました。そのうち2日は氷河見物で,1日はレンタカーを借りてアリエスカ・リゾート(日本のコクド/西武鉄道グループの経営で日本のスキー場そっくりのロープウエイがある)に,残り1日はアンカレッジ市内の路線バス(People Mover)に乗って市内観光。アンカレッジに行く人に有益かもしれない情報を2つ。

アンカレッジお勧め観光ポイント
お勧めなのは,アンカレッジの町外れにあるAlaska Native Heritage Center Museum(アラスカ先住民文化継承センター博物館,ちょっと意訳)です。硬い名前ですが,言語不自由な日本人でも楽しめる展示が屋内,屋外にたくさんありました。アラスカに昔から住んでいたいくつもの民族とその文化の紹介は,旅行好きにはたまらないですね…。ちなみに私はいつかぜひアリューシャン列島に行きたいと思っているのですが,そこに住んでいたアリュート族のみなさんは,日米が戦った第二次世界大戦に巻き込まれてアリューシャン列島に住めなくなり,今でも帰れないんだそうです…。ごめんなさい…。入場料は当時19.95ドル(2545円)。中のレストランでチーズバーガー(7.5ドル,935円)とカナダドライ(1.25ドル,256円),「The Native People of Alaska」(アラスカ先住民)という書籍(8.95ドル,1192円)を購入した記録が残っています。ちなみに私は路線バスで行きましたが,本数が少ない上にバス停からちょっと歩きます。今は市内から送迎バスが運行されているのでそれを利用するか,レンタカーを利用されるといいでしょう。

アンカレッジの食事
アンカレッジの食事ですが,まあまあですかね。自由旅行者向けのガイドブック「Lonely Planet」を見ながら高めでおいしそうなところもチャレンジしましたが,日本のレストランは相当水準高いと再認識するわけです(特に日本人にとって)。1回シェラトンホテル(今はWestmark Hotelになっているらしい)のきむらや寿司舗で鮨ビール味噌汁(29.5ドル+チップ3ドル,4109円)をいただきました。値段の割においしかったのですが,日本人の寿司職人さんは,「一番の上物は日本に行ってしまう」とおっしゃってました。お金のあるところにいいものは集まるってことですね。今はひょっとして,日本を通り越して中国に行ってしまったりするのでしょうか…。

というわけで,4日間アンカレッジ観光を楽しんだ後,2001年7月11日に,アンカレッジからフェアバンクス(Fairbanks)までアラスカ州営鉄道の看板列車「Denali Star」に乗って移動しました。

Denali Starは,途中アラスカの山岳リゾート,デナリ(Denali)を経由して356マイル(573km)ほどの区間を12時間ほどで走ります。この区間を通しで走る列車は,1日1往復のDenali Starだけ。このほか沿線で旗を振るとどこでも停まって乗せてくれる「フラッグストップ列車」(Flagstop Train)が一部区間で一日一往復しています。こちらもぜひ,できることなら途中から旗を振って列車を止めて乗りたかったのですが,スケジュールの関係で断念しました…。冷静に考えると沿線は熊もたくさんいるはず。やたらなところで乗り降りしていると熊に襲われる可能性があります。フラグストップ列車で途中乗降を体験されたい方は,事前にアラスカ鉄道のスタッフとよく相談されることをお勧めします…。

さて,話は戻ってDenali Star。きっぷは2日前,7月9日の朝に買いました。運賃は175ドル,2万2750円(当時)。東京から大阪ほどの距離ということを考えれば高いですね…。でも,それだけの価値はあると思います。

で,当日の朝。8時15分の出発に合わせて駅に向かうと,たいへん長い列車が停まっていました(トップの写真)。機関車が2両,青地に黄色い帯が入ったアラスカ州営鉄道の客車が荷物車や食堂車を含めて8両。ツアー会社の客車が2種類5両ずつ,計20両でした。アメリカの鉄道客車は1両26メートルほどらしいので,500メートルほどの長さになる計算です。ちなみに機関車の2両目は本土(?)の旅客鉄道会社アムトラック(Amtrak)の機関車でした。夏の観光シーズンだけ借りるために,シアトルあたりから船で運んでいるんでしょうか。

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途中の駅で乗っている車両から前方を撮影してみました。

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同じく後方。

ちなみに家計簿の記録によると,カジュアル・ダイニング(Casual Dining)で2回コーヒーを飲み,メイン・ダイニング(Main Dining)でランチをいただいたようです。食堂車が2両付いていたのか,1両を時間帯で使い分けていたのかは覚えていません…。

P1160217午後1時ごろいただいたランチ。まずは,ビール(4.5ドル,561円)とスープ(2ドル,249円)。

P1160216景色を眺めながらいただきます。

P1160218お昼はサラダにしました。ちょっと凝ってますね…。9.5ドル,1184円。

さらに違う種類のビール(4.5ドル,561円)をいただき,最後はコーヒー(1.5ドル,187円)。合計22ドルにチップ3ドルを付けて25ドル(3116円)。ビール飲みすぎですね…。ここはクレジットカードが使えませんでした。現金払い。

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P1160224大自然の中を走ります。
P1160229途中,フェアバンクス発アンカレッジ行きのDenali Starと行き違い。ここで乗務員は反対向きの列車に乗り換えます。日帰り勤務にするためですね。

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アンカレッジから約8時間,午後4時ごろデナリに到着。ここでかなりの方が降りられました。
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列車はさらにフェアバンクスに向かいます。デナリの近くでは,ラフティングを楽しんでおられる方もいました。
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フェアバンクスは,アンカレッジより観光都市っぽいところでした。一時期ゴールド・ラッシュでにぎわったらしく,エルドラド金山(El Dorado Gold Mine)観光(当時27.95ドル,3550円,ちなみにトロッコに乗れる),外輪船で歴史観光(Riverboat Discovery,当時39.95ドル,5074円,外輪船に乗れる),アラスカランド(たしか入場無料,遊覧鉄道2ドル,249円,焼きサーモンバイキング食べ放題で21.95ドル,2787円,ただしサーモンに変なソースかけられておいしくない)などがあります。いずれも,市内から送迎バスが出てたと思います。

お勧めは,アラスカ大学フェアバンクス校博物館(Univ of Alaska,Museum of the North)。入館料,オーロラショー,先住民の方の歌と踊りの実演,音声ガイドがセットで16ドル,2032円。自然に関する展示も,文化に関する展示も充実していました。ちなみに私は路線バスで行きました。1日乗車券で3ドル,374円。主要ホテルから送迎バスもあるみたいです(もちろんタクシーやレンタカーで行くという手もある)。ついでに学食でお昼を食べました。焼きそば大盛(Yakisoba Noodle, Large)が4ドル(499円),クラムチャウダーパン付き(Clam Chawder with Bread)が3.25ドル(405円)。なかなかリーズナブルでよいのではないでしょうか(味は記憶にない)。

とは言っても,フェアバンクスは米国の普通の町。大きなショッピング・センターがあり,同じような店があるわけです。やっぱりアラスカ観光は大自然だと思います…。


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2008/08/24

アラスカ州営鉄道に乗って氷河見物(その2)

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アラスカの氷河見物の続きです。ホイッティア(Whittier)で氷河見物をした2日前,2001年7月8日に,アンカレッジ(Anchorage)からスワード(Seward)に日帰りで行き,クルーズツアーに参加しました。スワードはここ。
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スワードは,人口3000人ほどの港町。貨物港や漁港としての役割を果たしているだけでなく,観光の拠点にもなっています。ツアーのチケットは,当日朝にアンカレッジ駅で…と覚えていたんですが,改めて家計簿を見直してみたら,アンカレッジ駅で買ったのはスワードまでの往復乗車券。スワードの船乗り場でクルーズを申し込んでいました。さすがに当日朝ではクルーズと一緒のチケットは発券できなかったようです。
アンカレッジからスワードまでの往復きっぷは当時で90ドル(1万1700円),2008年8月現在では110ドル(約1万2000円)になっているようです。

P1120032スワード行きの列車「沿岸特急号」(Costal Classic:かなり意訳)は客車列車。当時のダイヤを覚えていないのですが,今のダイヤは,アンカレッジ朝6時45分発のスワード11時5分着。帰りは18時発の22時15分着。帰りはもうちょっと早かったような気もしますが,当時から基本パターンは変わっていません。

4時間20分程度かかるので,食堂車も用意されています。米国の鉄道は日本より車両のサイズが大きいので,割と広々としていたと記憶しています。でも車内の写真が残っていないので正確なことは覚えていません…。

P1120034何両かにはドームが付いていました。車両の真ん中の屋根に出窓がついていて,180度の展望が楽しめるという趣向です。いわゆる「ドームカー」ですね…。

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アンカレッジを出てしばらくは,アンカレッジの郊外を走ります。で,食堂車で朝ごはんをいただきました。朝ごはんセットが8.75ドル,コーヒーが1.5ドル,これにチップを1.75ドル足して,12ドルちょうど(1496円)。当時車内ではクレジットカードは使えませんでした。今ではどうでしょうか…。

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ごはんが終わったころには,すっかりいい景色になっていました。ホイッティア行きの路線と分岐するところ。

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氷河も見えてきます。米国の鉄道を全線乗ったわけではないのですが,全米でも有数の景色のいい路線でしょう。氷河を近くに見れるのは米国ではここだけかもしれません。

P1130037ドーム部分。ドーム部分は席が指定されておらず,誰でも使えるようになっています。たいへん眺めがいいんですが,ちょっと狭い感じがします。極端に言えば,屋根から首を出して,そこに透明なふたをしたという感じ。長居をするところではありませんね…。ほかのお客さんと交替で楽しむので,これくらいでちょうどいいのかもしれません。

ちなみに今のアラスカ州営鉄道は,2階建て客車の2階部分の屋根をほぼガラス張りにし,はじっこにオープンデッキ(外に出られる部分)を設けた客車も連結しているようです。いわゆる「フルドームカー」ですね…。これならずっと座っていても圧迫感はなさそう。ただしこれは「ゴールドスターサービス」(GoldStar Service)という上級サービスで,スワード往復だと249ドル(約2万7000円)と倍以上かかるようです。

で,車窓を楽しんでいると,あっというまにスワードです。

船乗り場のクルーズ受付デスクに行って,「Resurrection Bay Tour with Fox island lunch」(フォックス島ランチ付きリサレクション湾ツアー)を申し込み。79.2ドル,1万149円でした。ちなみに今は84ドル(約9200円)のようです。ほかにも何種類かツアーはあったのですが,どうしてこのツアーにしたのかは覚えていません。ほかに空きがなかったのかもしれませんが,食い意地が張っているのでランチ付きにひかれたのではないかという気がします…。
P1130041船はまずフォックス島へ。たぶんランチ専用の無人島なんだと思います。このランチ,おいしかったです。米国のごはんは,おかず(たとえば焼サーモン)にわけのわからないソースをかけて台なしにすることが多いと思うのですが,ここはそんなことはありませんでした。付け合せの野菜ピラフもだしが利いていて,たいへんおいしくいただけたと記憶しています。

P1130043おなかが落ち着いたところで船に戻ります。ちなみに船は,「Glacier Queen」(氷河の女王号)。ここからクルーズは本番です。

P1130050氷河は割と遠目に見物です。
P11300601メインは自然観察。

海鳥を見たり,
P1130065景色をながめたり,
P1130071野生動物(アザラシ?)を見たり。

午後4時過ぎにスワード港に戻り,それから列車でアンカレッジに戻りました。アンカレッジに着いたのは午後9時過ぎだったと思いますが,そこは高緯度の夏。アンカレッジに着いてもまだまだ明るかったです(アラスカでは起きている間に夜になったことはありませんでした)。

というわけで,スワードのこのツアー,氷河見物向きではないのですが,野生動物好き,おいしいランチ好きの方にはお勧めです…。

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2008/08/16

アラスカ州営鉄道に乗って氷河見物(その1)

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暑いですね…。こういうときは氷ですね…。というわけで,ちょっと古いですが,2001年7月10日にアラスカで氷河遊覧ツアーに参加したときの報告です。

成田からシアトル経由でアンカレッジ(Anchorage)に着いたのは7月7日。7月11日までアンカレッジにいたのですが,そのうち,7月8日にスワード(Seward)から船に乗る,7月10日にホイッティア(Whittier)から船に乗る日帰り氷河遊覧ツアーに参加してきました。今回紹介するのは,7月10日のホイッティアから船に乗った「The 26 Glacier Cruise(26氷河クルーズ)」。氷河を見物するにはこちらがお勧めです。スワードのツアーはスワードのツアーでいいところがあるんですが,それは次回紹介するってことで。

アンカレッジとスワードとホイッティアの位置関係は下の地図をご覧ください。アンカレッジとスワードの間の距離は114マイル(183km)だそうです。
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ツアーのチケットは,ホイッティアは前日夕方にアラスカ州営鉄道アンカレッジ駅の窓口で,スワードは当日スワードまで行って申し込みました。

(8月24日訂正。スワードのツアーをアンカレッジ駅で当日申し込んだように書いていましたが,スワードまで行って申し込んでいました…)

ちなみに日本で買ったのは往復の航空券(行きはアンカレッジまで,帰りはフェアバンクス(Fairbanks)から)だけ。出国税,空港使用料込みで12万4640円でした。今はもっと高くなっているんでしょうね…。アンカレッジの泊まりはユースホステルにしました。ドミトリーで1泊19ドル(2470円)。米国のユースは一般に食事はつきません。だから19ドルは素泊まり。米国のほかの地域に比べたら高めの宿泊料金でしょうが,アンカレッジはもともと物価高なのでしかたないと思います…。
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The 26 Glacie Cruiseは,往復の鉄道運賃と遊覧船込みで178ドル(当時,2万2511円)。あらためて,2008年版のブロウシャーを見てみたら,2008年は225ドル(ざっと2万4700円)に値上げになっていました。26氷河クルーズの名前は「26の名前のついた氷河と,無数の無名氷河を見物して回る」(ブロウシャーより。一部意訳)からだそうです。

当日は朝10時発のホイッティア行き「Glacier Discovery(氷河見物号)」に乗車。客車列車がほとんどの米国鉄道にしては珍しくディーゼルカー(気動車)。ちなみにアラスカ州営鉄道は高くなったホームはありません。レールと同じ高さの舗装面に踏み台(ステップ)を置いてくれるので,そこから乗るのが基本。
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往きの列車の中でサンドイッチを食べました。これは別料金。コーヒーつきで6ドル(748円)。

Glacier discoveryはスワード行きの線路を走りますが途中で西方向に別れ,港町ホイッティアに。最後に道路と線路が一緒になった(時間帯で使い分けている)珍しいトンネルを抜けるとホイッティアです。12時半ごろ着いたはずです(あまりはっきりした記憶も記録もない)。ホイッティアはアラスカ南東地方への船が発着する港町。でもたいへんさびしい町でした。

そのホイッティアで立派な高速客船に乗り換え,午後1時に出発。ここからは「Phillips' Cruises & Tours」という会社の遊覧船。The 26 Glacier Cruiseは,この遊覧船ツアーの名前。鉄道で行かずに,往復バスや乗用車でも参加できるようです。

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客船の中はコーヒーただ。お昼ごはんもついてます。ちょっと期待していたのですが…。米国の昼食って感じですね…。
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船の中から遠くの氷河を眺めたり,甲板に出て,間近に氷河を見たり(トップの写真)。

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氷河に近づくと,氷のかたまりが海面に浮かぶようになります。
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船の高さの何倍もある氷河。ときどき崩れてドドーンと氷が海に落ちるのが迫力あります。船が氷河に近づきすぎると危ないので,あんまり近づけませんとアナウンスで言っていたような記憶があります。

こんな感じで氷河を見物。途中でちょっと野生動物も見物しながらホイッティアに戻ったのが午後5時半。そこで6時半ごろ発の列車に乗り,アンカレッジにもどったのが午後9時。7月で緯度が高かったのでまだぜんぜん外は明るかった。
P1150158このツアー氷河好きにはたまりません。ヨーロッパ・アルプスでも氷河は見たことがありますが,あちらの氷河は動いていることは実感できません。氷河の中の洞窟に入ったりできるので,それはそれで楽しいんですが。こちらは,氷河って動いているんだなってことがよくわかります。
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アンカレッジは,日本から直行便がなくなってちょっと行きにくいのですが,アラスカは観光旅行によいところ。機会があったら,ぜひ氷河クルーズを体験されることをお勧めします。

ということで,その2(スワード編)に続きます…。

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